デイ2でトップに立ち、デイ3終了時点で総合2位のエバンスに40.3秒差を築いたロバンペラは、デイ4のSS15でベストタイムを記録。その後タイム差をさらに広げ、最終的には52.8秒差をつけて優勝した。今シーズン、6戦4勝を記録するなど圧倒的な強さで、ドライバー選手権におけるリードを65ポイントに拡大した。昨年のサファリ・ラリーでは軟らかい砂地に刻まれた深い轍(わだち)でスタックし、デイリタイアを喫したロバンペラだが、今年はオープニングのスーパーSSでタイヤとクルマにダメージを負った以外は、安定して速いタイムを刻み続け、冷静沈着なラリー運びでこの伝統のラリーを制した。
昨年、このラリーで優勝争いを展開した勝田とオジエは、それぞれ総合3位、総合4位でフィニッシュ。勝田は昨年大会以上に困難なコンディションとなった今年のラリーをクレバーに戦い、いくつかの小さなトラブルを乗り越え総合3位を獲得。コ・ドライバーのジョンストンにとっては、記念すべきWRC初ポディウム獲得となった。一方、オジエはデイ2で首位に立ちながらもタイヤのダメージで約2分を失い、総合6位に後退。そこから順位を挽回し、最終日はGR YARIS Rally1の1-2-3-4フィニッシュを最優先する走りに徹しましたが、最終のパワーステージでは3番手タイムを記録。自身とチームにボーナスポイントをもたらし、総合4位でラリーを終えた。なお、トヨタは上位2台が獲得したポイントとオジエのボーナスポイントにより、マニュファクチャラー選手権におけるリードを62ポイントに拡げた。
トヨタがサファリ・ラリーを制したのは今回で10回目。1-2-3-4フィニッシュは1993年のサファリ・ラリー以来だ。
ちなみに、1993年のサファリ・ラリーは
優勝:ユハ・カンクネン(セリカ・ターボ4WD)
2位:マルク・アレン(セリカ・ターボ4WD)
3位:イアン・ダンカン(セリカ・ターボ4WD)
4位:岩瀬晏弘(セリカ・ターボ4WD)
すべてST185セリカだった。