本格四駆と独自のスタイリングが街中でも映える!唯一無二の存在感「スズキ・ジムニー」【最新軽自動車 車種別解説】

唯一無二の軽本格オフローダー「スズキ・ジムニー」。クロスオーバーSUV風が全盛の昨今にあって、ジムニーは現行4代目も昔ながらの本格派だ。街にフィットする外観でファンを増やしながらも、真のオフローダーとしての矜持は変わらない。
REPORT:石井昌道(本文)/塚田勝弘(写真解説) PHOTO:神村 聖 MODEL:新 唯

ボディ剛性や制振性能が向上 オンロードでも乗り味快適に

1970年にデビューして以来、軽自動車の本格オフローダーというユニークさが受けて愛され続けてきたジムニー。2018年に登場した四代目は、本格オフローダーまでは必要としないカジュアル層からも注目されて生産が追いつかないほどの大人気だ。発売から2年を経てもなお納車は1年待ち程度となっている。

エクステリア

スクエアなフォルムは、狭い悪路などでもボディ四隅を把握しやすい。LEDサイドターンランプ付きドアミラーは、「XC」に標準装備。2021年秋の一部改良で、スペアタイヤロワカバーを全車に標準化した。最小回転半径は4.8m。

四代目はジムニーらしさを残しながらスタイリッシュになったことが人気爆発の要因のひとつだろう。サイドから眺めると、ウインドウの天地が狭くキャビンが小さく見える。メルセデス・ベンツGクラスもそうだが、ボクシーな本格オフローダーながら都市部でも映える軽快感がある。

乗降性

ラダーフレーム構造でリジッド・アクスル・サスペンション、パートタイム式4WDといった、昔ながらの本格オフローダーらしいスペックに変わりはない。今どきは、クロスオーバーSUVでも電子制御技術などを使えばかなりの悪路走破性を発揮するが、ジムニーは変わらないでいてくれというファンの声が大きいのだ。とはいえ、ラダーフレームはクロスメンバーの追加などでねじり剛性が従来比で1.5倍、ボディとの接合部の制振性能を高めるなど、フルモデルチェンジに相応しい進化を遂げている。

インストルメントパネル

悪路でもクルマの姿勢を把握しやすい水平基調を採用する。エアコン操作部やスイッチ類などは、手袋をしたままでも操作しやすい。 メーターは、視認性い高いアナログ二眼式。

エンジンは先代と同じ660ccターボながら新世代のもの。最大トルクは103Nmから96Nmへとわずかに落ちている。トランスミッションは5速MTと4速AT。2ペダルにCVTを採用しないのも、変わらないところだ。インテリアも相変わらず実用重視で機能的だが、質感はだいぶ上がっている。エンジンを始動してみると音・振動が少なくて現代的になっていた。走り始めると、トルクダウンと車両重量増の影響か、先代よりもわずかに遅くなったように思えるが、一般道で交通の流れにのって走らせることに不足はなく、高速道路でも走行車線をメインに走るのならば問題はなし。オンロードでのスピードを楽しむモデルではもちろんないから、これで十分だろう。

居住性

フレーム剛性やボディ制振性能が向上したことで、オンロードの乗り心地は確実に高まった。ラダーフレーム構造車にありがちな、ボディ上物と腰下がバラバラに動くようなフィーリングが少なく、音・振動も抑えられていて快適で運転しやすい。高速直進時のステアリングフィールも良くなっているが、これはステアリングダンパーを採用した恩恵だろう。そういった進化に気を良くして調子に乗り過ぎると、動きに一体感がなくなりあくまでオフローダーであることを意識させられることになるが、普段乗りは着実に進化した。

うれしい装備

月間登録台数   3221台(21年8月〜22年1月平均値)
現行型発表    18年7月(一部改良 21年10月)
WLTCモード燃費  16.2km/l ※5速MT車

ラゲッジルーム

オフロードコースでは、サスペンションがスムーズかつ正確に動き、接地感が高まっていることを実感。オンロードでも良くなっているが、すべての進化はやはりオフロードのためなのだろう。長足の進化を遂げたジムニーだが、念のために申しておけば普段使いならばやはりクロスオーバーSUVの方が快適で安心・安全なのは確か。手に入れるなら、それなりの覚悟は必要だろう。

※本稿は、モーターファン別冊ニューモデル速報統括シリーズVol.140「2022年軽自動車のすべて」の再録です。

http://motorfan-newmodel.com/integration/140/

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