鈴鹿サーキットでマイナス2秒を実現! 最後のホンダNSX「タイプS」は2794万円、日本では30台の限定発売

ホンダNSXタイプSのフロントビュー
ホンダNSXタイプSのフロントビュー。
2022年12月に生産が終了するホンダNSX。その掉尾を飾るモデル「タイプS」は最高出力を610psまで向上させ、空力性能を追求した新デザインをまとう。価格は2794万円で、全世界350台限定の販売予定だ。

ホンダNSXタイプSのシステム最高出力は610psまでパワーアップ!

冷却性能とダウンフォースの向上を狙ったアグレッシブな造形美

日本ではわずか30台の限定販売となるホンダNSXタイプS。そのコンセプトは「NSXを極める」だ。

ホンダNSXタイプSのフロントビュー
ホンダNSXタイプSのフロントビュー。
ホンダNSXタイプSのリヤビュー
ホンダNSXタイプSのリヤビュー。
ホンダNSXのフロントビュー
こちらはホンダNSXの標準モデル。
初代ホンダNSXタイプSのフロントビュー
初代NSXタイプS。タイプRほどではないが軽量化が施され、専用のサスペンションチューニングが与えられた。

まずは、さらに精悍さを増したスタイリングに注目したい。デザインの狙いは冷却性能とダウンフォースの向上だ。

NSXの冷却系は主にフロント部に置かれているが、フロントバンパーはセンターの開口部を拡大するとともに、サイドに置かれるラジエターにも均一に風を流すことで冷却効率を向上。また、リヤに搭載されたインタークラーの冷却に関しても、フロントバンパーコーナー部の形状最適化とエアカーテンの効果により、スムーズに風が流れるようになった。

ホンダNSXタイプSの真正面
新形状のフロントバンパー。アグレッシブな造形は、空力性能の向上も実現している。ちなみにタイプSは前後ライトのハウジングもブラック化された。

一般的にフロントバンパーの開口部を拡大すると、リフト増につながりやすい。タイプSでは中央の位置を上げたリップスポイラーの採用によって床下流量を増大することでリフトを低減する。

リヤディフューザーは、「センターの流速確保」と「タイヤ乱流の抑制」を狙って3本のフィンを最適配置する。

ホンダNSXタイプSの真後ろ
ディフューザー形状を変更し、ダウンフォース量を増大。姿勢変化によるダウンフォース量変化の抑制にも配慮している。
ホンダNSXタイプSのディフューザー
NSXタイプSのリヤディフューザーは、跳ね上げ量が拡大しているほかフィンの配置も異なっている。写真ではわかりにくいが、エキゾーストフィニッシャーもタイプSではブラックになった。
こちらは標準モデルのリヤディフューザー。
こちらは標準モデルのリヤディフューザー。

また、今回の撮影車のボディカラーも新色の「カーボンマットグレー」。「ロングビーチ」というブルーの新色も用意され、全10色がラインナップする。

ホンダNSXタイプSの真横
NSXタイプSのイメージカラー的存在が、新色のカーボンマットグレーだ。また、タイプSはミラーやドアノブにピアノブラック塗装が施される。

インテリアカラーは新色のレッドのほか、エボニーとオーキッドの全3色を展開。シートのヘッドレストには「NSX」のロゴを、グローブボックスには「TypeS」のロゴが刺繍で入れられる。

ホンダNSXタイプSのインテリア
NSXタイプSのインパネ。基本的な造形は標準モデルと同一。
ホンダNSXタイプSのシート
シートにはNSXのロゴが刺繍で入れられる。
ホンダNSXタイプSのグローブボックス
グローブボックスはタイプSのロゴ入り。
ホンダNSXタイプSのキー
タイプS専用のキーレスエントリー。

エンジンは燃焼効率&過給圧アップ。バッテリー出力も拡大

パワーユニットの改良も注目だ。システム最高出力は581psから610psへ、システム最大トルクも646Nmから667Nmに向上している。

ホンダNSXタイプSのパワーユニット
NSXタイプSのエンジンは、赤いカバーが標準となる。
ホンダNSXタイプSのシリアルナンバー
エンジンルームにはシリアルナンバープレートが備わる。

エンジンは高耐熱のターボチャージャー採用により、過給圧を5.6%アップ。インジェクターは燃料噴射流量を25%アップ。また、インタークーラーもフィンピッチの改良を行い、放熱量が15%アップしている。

ホンダNSXタイプSのツインターボエンジン
燃焼効率向上、高耐熱材ターボの採用による過給圧アップを実現した3.5LV6ツインターボエンジン。

ハイブリッドユニットにも手が加えられており、バッテリーは使用可能容量を20%、出力を10%向上し、7psの出力アップに貢献。また、フロントのツインモーターユニットは20%のローレシオ化が図られた。

ホンダNSXタイプSのツインモーターユニット
前輪左右を独立して2つのモーターで駆動するツインモーターユニットはローレシオ化された。

運転の高揚感、クルマとの一体感を楽しんでもらうため、エンジンサウンドの演出にも注力している。インテークサウンドコントロールは、吸気音をより抑揚をつけて聴かせるチューニングに変更。アクティブサウンドコントロールは、高周波のエンジン音をきれいに作り、高回転に向けて一つの和音が響くようなチューニングが施されている。

9速デュアルクラッチトランスミッションは、新たに「パドルホールド・ダウンシフト」を採用。減速側のパドルを0.6秒ホールドすると、最も低い適切なギヤにシフトダウンしてくれるというものだ。1段ずつシフトダウンするよりも素早く、瞬時に期待するエンジンブレーキが得られる。

ホンダNSXタイプSの9速デュアルクラッチトランスミッション
9速デュアルクラッチトランスミッションは、エンゲージ時間の短縮も図られたようだ。

タイヤはグリップ性能を高めたピレリ・P-ZEROを採用する。「H0」というホンダの認証コードが付いたNSX専用品だ。

鍛造ホイールは5スポークの新デザイン。ノーマルとはインセットを変更することにより、フロント10mm、リヤ20mmのワイドトレッド化を実現。限界性能とコントロール性能を引き上げたという。

ホンダNSXタイプSのフロントタイヤ
ホンダNSXタイプSのフロントタイヤ。専用開発のピレリP-ZEROを履く。サイズは標準モデルと同一の、フロント245/35ZR19、リヤ305/30ZR20。
ホンダNSXタイプSのリヤタイヤ
NSXタイプSのリヤタイヤ。ホイールは5スポークの新デザインで、インセットがフロント55mm→50mm、リヤ55mm→45mmに変更され、フロントで+10mm、リヤ+20mmのワイドトレッド化を実現。

磁性流体式のアクティブダンパーシステムは、使用可能な減衰比を、特にバネ上の制振域を中心に拡大。各ドライブモードでのハンドリングとライドの領域のワイドレンジ化を実現している。

ホンダNSXタイプSのサスペンション
NSXタイプSのマグネライドダンパーは減衰比の可変領域が拡大された。

これらの改良により、鈴鹿サーキットのラップタイムは2秒も短縮されたという。究極のNSXと呼ぶにふさわしいパフォーマンスだ。

そんなNSXタイプSの価格は2794万円。標準モデルの価格が2420万円なので、374万円高となる。全世界350台の中から日本には30台が割り当てられ、9月2日より全国のNSXパフォーマンスディーラーで購入申し込みが開始され、発売は2022年7月の予定だ。

ホンダNSXタイプSのボディカラー&シートカラー

ホンダNSXタイプSのカーボンマットグレー
カーボンマットグレー・メタリック(新色)
ホンダNSXタイプSのロングビーチブルー
ロングビーチブルー・パール(新色)
ホンダNSXタイプSのクルバレッド
クルバレッド
ホンダNSXタイプSのベルリナブラック
ベルリナブラック
ホンダNSXタイプSの130Rホワイト
130Rホワイト
ホンダNSXタイプSのカジノホワイト
カジノホワイト・パール
ホンダNSXタイプSのサーマルオレンジ
サーマルオレンジ・パール
ホンダNSXタイプSのインディイエロー
インディイエロー・パールII
ホンダNSXタイプSのバレンシアレッド
バレンシアレッド・パール
ホンダNSXタイプSのヌーベルブルー
ヌーベルブルー・パール
ホンダNSXタイプSのシート
レッド(セミアニリンレザー×アルカンターラ)
ホンダNSXタイプSのシート
エボニー(セミアニリンレザー×アルカンターラ)
ホンダNSXタイプSのシート
オーキッド(セミアニリンレザー×アルカンターラ)
ホンダNSXタイプSのシート
レッド(セミアニリンフルレザー)
ホンダNSXタイプSのシート
エボニー(セミアニリンフルレザー)

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