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2010年までのラリージャパンは、北海道を拠点にグラベル(未舗装路)イベントとして開催。今回の愛知・岐阜を舞台に復活を果たした新生ラリージャパンは、WRC史上初となるヨーロッパ圏外で行なわれるターマック(舗装路)ラリーとなる。ただ、同じ舗装路とはいえ、ヨーロッパと日本には大きな違いがある。
例えば、前戦カタルーニャは視界の開けたフラットな路面がメインであり、コースサイドにはインカットが可能なグラベルが残されている。一方、日本の山の尾根を縫うように敷かれた舗装林道はナローな上にツイスティ。さらに、道の両サイドがしっかり整備されており、コンクリートの側溝が設置されている場合も多い。インカットをしようとすると、側溝にホイールがハマり、パンクや場合によってはリタイアしてしまう可能性がある。
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さらに、ほとんどストレート区間がなくコーナーが無数に点在。レッキを終えたヒョンデのティエリー・ヌービルは「とにかくスローなのが特徴だね。延々とコーナーが続くから、集中力を保つのが鍵になると思う。コーナーの多さは、ペースノート(コースの指示書)を読むコ・ドライバーにとっては、悪夢と言えるかもしれない(笑)」と、そのハードさを説明した。
11月中旬の中部地方は秋も深まり、美しい紅葉がステージを彩っているが、路面の落ち葉によりグリップレベルが相当落ちる場合もありそうだ。朝晩の気温も低くなり、特に早朝のステージではタイヤを温めることがかなり困難になる。また、ラリー最終日の13日日曜日は雨の予報となっており、スリッパリーなコンディションがクルーを待ち構える可能性もある。Mスポーツ・フォードのエース、クレイブ・ブリーンは「これまで走ったターマックラリーで、一番難易度が高い」と、指摘した。
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この屈指の難易度を誇るラリージャパンのステージをワークスドライバーで唯一、ラリーカーで経験しているのが日本の勝田貴元。彼は2019年のセントラルラリーにトヨタ・ヤリスWRCで参戦し、優勝を手にしている。勝田自身は「当時とマシン規定も違いますし、大きなアドバンテージにはならない」と語っているが、コンペティションスピードで日本の路面を走っている事実はけして小さくない。
3日後の13日、豊田スタジアムで歓喜のシャンパンファイトを行うのは誰か・・・? シェイクダウンで幸先良くトップタイムを刻んだのは、ヒョンデのヌービル。ラリーは本日、17時38分から鞍ヶ池公園に設置された2.75kmのSS1で幕が開いた。
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