ベース車のデザインをリスペクトした追加パーツによるモディファイ
まるでSF映画に登場する装甲車のような近未来ムードのヘビーデューティな装いへと大変貌を遂げたランクル250。そのリアクオーターに配されたコンテナパネルには見覚えのあるモデリスタのロゴが‼︎ そう、このランクル250はモデリスタが手がけたカスタムコンセプトカー。しかもお披露目の場に選んだのは日本ではなく、2024年11月にアメリカのラスベガスで開催されたSEMAショー。「モデリスタ・オーバーランドビジョン・コンセプト」というネーミングで米国トヨタのブースで公開された。
オフロードカスタマイズの世界的トレンドであるオーバーランドスタイルを日本のモデリスタ流の世界観で表現したこの1台は、開発コンセプトから車両製作までジャパンメイド。“移動に制限をかけない究極の遊びグルマ”というコンセプトのもとエクステリアを装甲(Armored)することでアメリカ大陸におけるオーバーランドでの過酷な使いこなしにも耐えうる機能性を前衛的なデザインで具現化。ゴッついルックスを担うボディのプロテクターや随所に配されたLEDイルミネーションもすべてのパーツはベース車両との一体感も抜かりなく重視されており、SEMAショーの会場にひしめく本場のアメリカンオフローダーとは異なるインパクトを放った。
これらカスタマイズは日本国内向けの純正アクセサリーパーツを手がけるデザイナーが北米マーケット向けに開発したもので、ベース車両は当然右ハンドル車。全米最大の巨大アフターマーケット見本市であるSEMAショーにおいて日本から持ち込まれたトヨタのカスタマイズ部門のデモカーとしてのアピールにつなげている。ニッポン代表のカスタマイズドカーとして本場アメリカへと渡ったこのランクル250に与えられた命題は、モデリスタのアメリカ進出を視野に入れたマーケティングリサーチ。そして“JDMスタイル”のもと日本現地のドレスアップ&カスタマイズドカーが人気を博すアメリカのシーンでモデリスタの名を知らしめるブランディングの旗手を担っているのだ。
完全に北米市場向けのショーモデルのため、現時点では日本導入予定はないが、市場に合わせたモノ作りで日本のトヨタが誇るカスタマイズブランドとして海外でも脚光を浴びる手応えを得られたこのランクル250。モデリスタのグローバルな新展開にこれからも絶対注目だ。













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STYLEWAGON(スタイルワゴン)2025年3月号より
[スタイルワゴン・ドレスアップナビ編集部]