デンソーテン:異なる運送事業者間で長距離輸送の効率化を図る中継輸送の実証を実施

大王製紙、伊藤忠ロジスティクス、三井倉庫ロジスティクス、デンソーテンは、以下の運送事業者と協力し、商品を積載する荷台(コンテナ)部分を着脱できるスワップボディコンテナ車両を用いた異なる運送事業者間で、四国-関東間における中継輸送の実証実験を2022年3月7日~11日に実施した。

 本実証実験では、荷主と運送事業者のマッチングやトラックとコンテナの整合性を図ることで、異なる運送事業者が参画できる中継輸送の可能性を確認できた。さらに一部の運行において、輸送業務と荷役作業を分離し、荷役作業を荷主が行うことで、ドライバーの体力的な負担軽減や長時間労働の改善につながった。また、スワップボディコンテナ車両を活用した中継輸送は、トラックの走行距離や待機時間のアイドリングが削減され、CO2排出量を抑える効果が期待できる。

<実証実験 協力運送事業者(五十音順)>
アートバンライン/遠州トラック/フジトランスポート/優輪商事

トラック輸送の課題

 近年トラック輸送におけるドライバー不足が深刻化しており、輸送の効率化および労働負荷軽減が大きな社会課題となっている。特に、長距離ドライバーは、運転以外にも荷物の積み降ろしなどの荷役時間や、荷待ち時間により拘束時間が長く、ドライバーによる荷役作業は体力的な負担も大きいため、決して労働環境が良いとは言えない状況。さらに2024年から働き方改革関連法により「自動車運転業務における時間外労働時間の上限規制」が適用されることで、運送・物流業界の労働環境の整備が必要。また運送・物流業界ではトラックによるCO2排出量が多く、カーボンニュートラルの実現に向けてトラック輸送の効率化が求められている。

■ 実証実験の概要
<実施目的>
・長距離輸送の効率化やドライバーの長時間労働の負荷軽減に、スワップボディコンテナ車両を活用した中継輸送がどの程度、効果があるかを検証
・輸送業務と荷役作業を分離するための、スワップボディコンテナの運用に必要な検討項目を明確にする

※ 本取り組みは「総合物流施策大綱」の[2]労働力不足対策と物流構造改革の推進(担い手にやさしい物流の実現)に沿って行ったもの

 これまでも中継輸送は同一運送事業者で既に取り組まれている運行方法。今回は異なる運送事業者を組み合わせた実証実験であり、荷主と運送事業者のマッチングを行い、ドライバーが間違ったコンテナを運ばないよう、QRコードを用いた「幹線中継輸送運行管理システム」を使用した。

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