近年、脱炭素社会の実現に貢献するキーデバイスとして、電力を効率よく変換するパワー半導体の需要が拡大・多様化している。なかでも、大型産業機器向けのパワー半導体モジュールは、鉄道車両の駆動システムや直流送電などの電力関連システムにおけるインバーターなどの電力変換機器に使用されており、さらなる電力変換効率の向上に向けた、高出力・高効率かつ多様な出力容量に対応する製品の需要が拡大している。
三菱電機はこれらのニーズに応えるため、2021年に高絶縁耐電圧の「HVIGBT※1モジュール Xシリーズ dualタイプ HV100」2品種(3.3kV/450A・600A)を市場投入しているが、今回、業界最大※2 となる定格電流450A対応モデルをラインアップに追加することで、高耐電圧を必要とする大型産業機器向けの多様なインバーターにおいて、さらなる高出力・高効率化、システムの信頼性向上に貢献する。なお、本製品は「PCIM※3 Europe 2023」(5月9日~11日、於:ドイツ連邦共和国・ニュルンベルク)に出展される。
※1 High Voltage Insulated Gate Bipolar Transistor:高耐圧絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ
※2 2023年4月25日現在、耐電圧4.5kVのSi IGBTモジュールにおいて。三菱電機調べ
※3 Power Conversion Intelligent Motion