オムロンが国内最小・最軽量クラスの設計で高い設置自由度を実現したV2Xシステム「KPEP-Aシリーズ」を発売、EV市場拡大における蓄電システムを充実

オムロン製 V2Xシステム「KPEP-Aシリーズ」システム構成図(イメージ)
オムロン ソーシアルソリューションズ(以下、OSS)は、今後普及が拡大するEV・PHEVなどの電気自動車市場に向けて、2023年5月にV2Xシステム「KPEP-Aシリーズ」の発売を決定したことを発表した。V2Xとは「Vehicle to X」、電気自動車と何か(X)をとの接続や相互連携を総称する技術を指し、電気自動車を蓄電池として扱って家や建物などに給電する仕組みのことをいう。今回開発されたオムロン製V2Xシステム「KPEP-Aシリーズ」は、国内最小・最軽量クラスの機器設計により、大きさに捉われない高い設置自由度を実現しているという。

環境省が推進する「2050年カーボンニュートラルの実現にむけて」において、2035年までの新車販売の電動車比率100%の実現が国の目標として掲げられており、今日においても、電気自動車の普及は急速な拡大を見せている。V2Xシステムは、電気自動車を大容量の蓄電池システムと見立て、貯めた電気を住宅(V2H)や施設(V2B)で活用できるようになるシステムを指し、近年の相次ぐ自然災害に対するレジリエンス強化として注目を集めている。電気自動車は動く蓄電池として災害発生時の停電などで非常用電源として活用できることから、BCP(事業継続)への貢献が期待されている。

今回、OSSが発売する「KPEP-Aシリーズ」は、国内最小最軽量クラスを実現し、耐環境性、既存設備との親和性を兼ね備え、設置・導入の自由度を高めたV2Xシステムだ。本システムは国内最小最軽量クラスにより、これまで設置が難しかった狭小地などにも設置が可能な高い自由度が実現されている。さらに、従来機種より引き継いだ耐環境性により、重塩害エリアや積雪エリアでも使用が可能。また、V2Xシステムのみの導入はもとより、すでに太陽光発電・蓄電池システムを導入済みの顧客にも簡単後付けで本システムを追加設置していただくことができるようになっており、設置場所や設置環境を問わないV2Xシステムが実現されている。

「KPEP-Aシリーズ」システムの特長

1.機器設置の自由度向上
最先端の設計技法を採用した機器設計と、V2X用パワーコンディショナとEVユニットを分離した独自のシステム設計により、国内最小クラスの小型化を実現。これにより場所をとらず狭小地での設置が可能となった。また、EVユニットは設置環境に応じて壁取付タイプと自立タイプが選択でき、また、充放電ケーブルを収納するコネクタホルダを筐体の左右どちらでも取り付けが可能なように設計されているため、設置場所を選ばず設置自由度がさらに向上している。

2.運搬・工事での施工性向上
本体機器各25kg前後の軽量化で、作業者一人での機器の持ち運びや取り付けが可能となり、機器の運搬や工事など施工面でのコスト削減にもつなげることができる。

3.既存設備との親和性
V2Xシステム単体での導入をはじめ、オムロン太陽光発電用パワーコンディショナとセットでの導入はもとより、メーカーを問わず既設の太陽光発電システムとの接続が可能。さらに、既に蓄電システムを設置済みの顧客でも導入することができ、新設・既設の様々なシーンでV2Xシステムを導入することができるようになっている。

4.厳しい設置環境にも対応する耐環境性
重塩害環境や積雪などの厳しい設置環境に対し、IP66対応製品も取り揃えられている。海岸線より500m以内の海岸部や積雪量の多い豪雪地域などでも設置が可能となった。

5.住まいに溶け込むエクステリアデザイン
落ち着いたメタリックカラーの筐体で住まいに自然に溶け込み、車両の横に設置しても遜色のないシャープでスタイリッシュなデザインを追求。(意匠出願中)

6.クラウド連携による遠隔管理
クラウドで連携した専用アプリケーションを利用することで、出先でもスマートフォンで発電量・充電量の状況を確認することができる。また、動作モードの変更や充放電操作も可能。

7.安心安全のサービス保証
安心の10年間の長期保証サービスを付与。機器故障時には全国約140箇所あるサービス拠点から作業員の駆けつけ、故障機器の交換などにも対応でき、導入後も安心して使用することができる。

今後、太陽光発電システムで発電した直流電力をそのまま車両に充電する機能や、蓄電システム併設時の連携強化など、更なる機能拡充が図られていく予定。

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