【世界初】日本電産のアルミケージ搭載高効率同期リラクタンスモータ「SynRA」が 米国 CCP 商用製品コンテストにおいて最優秀製品賞を受賞!

日本電産が開発した、世界で初めてアルミケージを搭載した高効率同期リラクタンスモータ「SynRA※」が米国における 2022 年度 Commercial Comfort Products of the Year (以下 CCP)の商用モータ & ドライブ部門で最優秀製品として表彰されたことが発表された。

CCP は、米国の業界メディア Engineered Systems が主催する最も革新的な空調関連製品を表彰する業界で唯一のコンテストである。同コンテストには、商用制御/冷却/換気、モータ/ドライブ/ポンプ等の 8 つの部門があり、実際の製品をプロのエンジニアが、効率性、互換性、独自性、直感性などさまざまな要素に基づいて評価を行う。

今回 SynRA は、磁石レスで高効率(IE4/IE5 規格に対応)であることが評価され、受賞に繋がったとされている。同製品は大幅な省エネ化に加えて、新しいシステムや制御装置を設置することなく、モータを簡単に駆動できるという利点があり、ファンやポンプ、コンプレッサ、クレーン、エレベータ等、多様な産業機器に搭載することができる。また、既存のビルディングオートメーションシステムや VFD(可変速ドライブ) との互換性があるため、現在使っているモータを SynRA に交換するために新しいシステムや制御装置を設置する必要がなく、費用と時間の節約に繋げることも可能。

SynRA の研究開発は、日本電産の中央モーター基礎技術研究所(神奈川県川崎市)と、同研究所の台湾チーム、そしてフランスの研究拠点が連携して行い、日本電産モータ(本社、米国)が米国市場向けに販売している。日本電産グループは、各産業の課題解決に寄与する研究開発に取り組み、地球環境への負荷低減に貢献する。

※SynRA (Synchronous Reluctance Motor with Aluminum Cage Rotor):
ロータに特別なリラクタンス設計を行い、かご型誘導モータの「かご(ケージ)」構造を組み込むことにより、始動時には誘導モータとして回転し、運転時には周波数に同期して回転するもので、かご型誘導モータに比べ損失が少なく、高効率を達成することが可能。

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