住友ゴムがタイのタイヤ工場における電力をゼロカーボン化。世界最大の太陽光発電設備を設置

太陽光発電設備:設置イメージ
住友ゴムのタイヤ製造・販売子会社であるタイ現地法人Sumitomo Rubber (Thailand) Co., Ltd. (以下、タイ工場) は、単一事業所では世界最大※1 となる屋根置き太陽光発電設備およびガスコージェネレーションシステムを設置し、関西電力の100%子会社であるKansai Energy Solutions (Thailand) Co., Ltd.(以下、「K-EST」)からエネルギー供給を受けることを発表した。またタイ工場は再エネ価値の提供に係る契約を関西電力と締結した。

本事業では、環境省の「令和4年度二国間クレジット制度(Joint Crediting Mechanism:JCM)資金支援事業のうち設備補助事業※2」を用いて、K-EST がタイ王国ラヨン県にあるタイ工場に屋根置き太陽光発電パネル(出力 約22MW、約4万枚)とガスコージェネレーションシステム(6.6MW級×2台)が設置される。生成された電力と蒸気の全量を、現在工場で利用しているエネルギーの代替として供給する。本事業の実施により、タイ工場は年間約38,000tのCO₂削減を見込んでいる。

また、同工場で使用する電気エネルギーについては、関西電力が調達・提供するI-REC※3によりゼロカーボン化される。なお本I-RECの調達先は、タイ国内のゴムの木を製材して残る枝や根幹などの廃材を主燃料とするバイオマス発電由来の再エネ価値であり、持続可能な天然ゴムの取り組みにも貢献するものである。

注釈

  1. 2023年2月1日時点の単一事業所屋根置き太陽光発電設備において。関西電力調べ
  2. 優れた脱炭素技術などを活用し、途上国などにおける温室効果ガス排出量を削減する事業を実施し、測定・報告・検証(MRV)を行う事業。途上国などにおける温室効果ガスの削減とともに、JCM を通じて日本およびパートナー国の温室効果ガスの排出削減目標の達成に寄与することを目的としている。優れた脱炭素技術などに対する初期投資費用の 2 分の 1 を上限として補助が行われ、本件はタイ国政府と日本政府の協力の下で実施されている。
  3. 再生可能エネルギーにより発電された電気の再エネ価値を証書化したもの。非営利組織であるThe I-REC Standardにより認証・発行される。

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