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320kWの高パフォーマンス充電
アウディ・チャージングハブは中電圧送電網への接続を必要としないため、追加のインフラ整備が不要という点で従来の急速充電ステーションと一線を画している。この充電ステーションは、アウディのe-tron開発車両から取り外した使用済み再生リチウムイオンバッテリー(セカンドライフ バッテリー)を収めたモジュール式コンテナ「チャージングキューブ」をベースに構築されている。
ザルツブルクのアウディ・チャージングハブには、蓄電装置を備えた4つの充電ポイントがあり、最大出力320kWで車両を充電することができる。充電ステーションがフル稼働し、4つの充電ポイントすべてを同時に使用した場合でも、各充電ポイントは常に320kWの出力を供給することが可能だ。24時間年中無休かつ、数多くのサービス施設の併設により、充電中にも暇を持て余すことはない。
バリアフリーと多様な決済にも対応
アウディ・チャージングハブは、すべての人々が利用できるように、バリアフリーの実現が最も重視されている。車椅子ユーザーが車両のドアを開けて敷地内を移動できるほどの、十分なスペースが確保されている。また、決済用端末は、ボタンを押すだけで車椅子に適した高さに移動させることができる。
車両がプラグ&チャージ機能に対応している場合、車両および充電ポイントの間で支払い情報が直接通信されるため、現地での現金による支払いや確認作業が不要になる。支払方法は、クレジットカード、Apple Pay、Google Pay でも可能だ。さらに、充電ケーブルは革新的な回転アームに取り付けられているため、充電プラグを車両の任意の位置に簡単に移動させることができる。
充電は他メーカー車両でも可能
この新しい充電コンセプトは、アウディのドライバーでなくても、メーカーを問わないCCS(コンバインド充電システム)充電ポートを備えた電気自動車であれば利用することができる。アウディのオーナーは、myAudiアプリを使用してスロットを予約することにより、待ち時間なしに充電をすることができる。予約した充電ポイントは、開始予定時刻から最大15分間の準備時間が設定され、ディスプレイバーに表示される。
ニュルンベルクとチューリッヒでは充電スポットの利用に関する実証実験が行われており、ニュルンベルクでは、2021年12月以降、1階に6つの充電ポイント、2階には200m2のラウンジを備えた大型のアウディ・チャージングハブが運用されており、このサイトにおけるユーザーのリピート率は70%を超えているという。