中国の自動車メーカーBYDの最新EV「ATTO3」は、リン酸鉄リチウムイオン(LFP)電池を採用しており、エネルギー密度が小さい反面、サイクル寿命が長く、熱暴走も起こしにくい特徴がある。ATTO3の総電力量は58.56kWhで、一充電あたりの走行可能距離はWLTCモードで485kmと公表されている。BYDはブレード状のセルをスタッキングし、空間利用率を約50%高めることで、三元系に遜色のないエネルギー密度を達成した。
この技術は、EVの航続距離問題に対する新しい解答を提供するものである。ガソリン車同等の航続距離を求める必要はなく、LFP電池で十分であるとの結論に至る。熱暴走リスクの低減とコスト削減のメリットもあり、今後の電池容量管理や急速充電のタイミングのマネージメントにも応用が期待される。
[詳細]BYDの最新EV「ATTO3」に乗って考えた、EV用電池の最適解は何か。