「3方向の力」サスペンションの役割と機能を理解する[自動車業界60秒ブリーフィング]

自動車のサスペンションシステムは、複雑な構造として知られるが、その基本的な役割と機能を分解して考えると、理解が深まる。

サスペンションの主な仕事は、車体の質量を支え、走行中に生じる3方向の力を受けることである。その中で、車輪と車体を一定の距離でつなぐ「リンク」機構が重要な役割を果たす。リンクは、車輪の前後方向、回転方向、キャンバー方向の自由度を規制し、安定した走行を実現する。

例として、マクファーソン・ストラット型のサスペンションでは、ばねが静止状態でボディの質量を支え、走行中に路面からの入力を緩和する。ダンパーは、ばねの自由振動を規制し、揺れを減衰する役割を果たす。

旋回時には、遠心力の反作用として横方向の力が働く。これに対して、支柱やリンクが確実に抗する剛性が求められる。また、加速や減速時には、車輪に前後方向への力が作用し、これも支柱が受け止める。

詳細はこちら→「サスペンションの仕事をなるべく単純化して考える」

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