小糸製作所、コミュニケーション機能を備えたセンサー事業新製品を「CES 2024」に出展

⼩⽷製作所は⽶国⼦会社ノース・アメリカン・ライティング・インクと共同で、2024年1⽉9⽇より開催される「CES 2024」に出展することを発表した。次世代モビリティ社会において交通事故低減や渋滞解消など交通社会の課題解決を⽬指す、⼩⽷グループの新たな「光」の可能性を紹介する。

1. ドライバーサポート

ドライバーに最適な夜間視界を提供するライティング技術。前⽅⾞両に合わせハイビームの⼀部を消灯し、眩しくないハイビームを実現する ADB(Adaptive Driving Beam:ハイビーム可変ヘッドランプ) の最新技術が紹介される。

■「⾼精細 ADB(Adaptive Driving Beam)」

ハイビームの照射範囲を 16,000 個に分割(従来は 12 個の分割)、細分化された 16,000 個の LED の点消灯、出⼒光度を制御することで、消灯する範囲を極⼩化するとともに、明るく照らす範囲を最⼤化し、歩⾏者や障害物の早期発⾒をサポート、夜間の交通事故ゼロを⽬指す。⼜、歩⾏者や 道路標識の照射範囲は局所的に光を弱め(減光)、他の交通参加者や⾞載カメラの認識にも配慮する。

2. センシングサポート

周囲を正確に検知するセンサ技術。量産準備が完了した⾞載⽤「中距離 LiDAR」をはじめ、「短距離・⻑距離 LiDAR」、そして⾞載以外への製品展開として移動体検知システム「ILLUMIERE」が紹介される。

■「LiDAR ラインナップ」

「LiDAR」はレーザー光を使って⾞両周囲 360°の対象物までの距離・⽅向などの位置情報を計測、先進運転⽀援システム(ADAS)や⾃動運転に必要不可⽋なセンサ。⾃動⾞に加え、産機・建機・農機⾞両などのさまざまなニーズに応える短距離・中距離・⻑距離の LiDAR ラインナップと、ランプ内への搭載事例を紹介。中距離 LiDAR の市場投⼊を⽪切りに、LiDAR の搭載拡⼤を図り、⾼度な周囲監視を実現する。

■移動体検知システム「ILLUMIERE(イルミエル )」

⼈物を特定しない LiDAR の特⻑を⽣かし、屋内外に設置した LiDAR モジュールで、プライバシーに配慮しながら移動体の位置情報を点群データとして取得、制御ユニットで複数の⼈やクルマを  判別・分類し、動きを把握するシステム。検知した情報や蓄積・分析による動きの予測は、交通事故防⽌や商業施設などでの⼈流・混雑状況の把握、駐⾞場の空き状況の把握など、さまざまなシーンへの活⽤が期待される。

3. コミュニケーションサポート

⼈とクルマを積極的に繋げるライティング技術。ドライバーへのメッセージ(ウェルカム)や周辺の交通参加者に向けてクルマの意図・状態を光で視覚的に伝えることで、豊かな暮らしと安全な交通社会を実現する最新技術が初公開される。

■「次世代フロントフェイス」(初公開)

光によるコミュニケーションと存在感の⾼いランプシグネチャ(スタイリング)の両⽴を提案する新しいコンセプトモデル。 ⾼精細 ADB 搭載ヘッドランプによる路⾯上への情報表⽰や、さまざまな⾊に変化する標識灯の  アニメーション、ターンランプと連動する路⾯描画ランプなど、コミュニケーションを可能にするさまざまな光を統合し、ドライバーや周辺の交通参加者に向けて、メッセージが提供される。

開催概要

  • 会期:2024 年 1 ⽉ 9 ⽇(⽕)〜12 ⽇(⾦)⽶国東部標準時間(EST)
  • 会場:ラスベガスコンベンションセンター 3150 Paradise Rd, Las Vegas, NV 89109

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