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カーボンニュートラル社会の実現に向け、産業機器や自動車に使われる電動モータの小型化・高効率化に対するニーズは高まっている。軸方向の磁力を利用して回転させるアキシャルギャップモータは、現在一般的に使われているラジアルギャップモータと比較して薄型で大きな出力が得られるため、最近注目されている(図1)。しかし3次元的な磁心構造が必要とされることから、電磁鋼板を積層する磁心では製造が難しく、これまで適用事例は限定されていた。
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これに対し、絶縁被覆した磁性粉を加圧成形した圧粉磁心は、3次元的に均一な磁気特性を有し複雑形状にも対応できるため、アキシャルギャップモータの磁心に好適と考えられている。
今回3社は、『電磁郎』より製造した圧粉磁心を用いて、アキシャルギャップモータを設計・試作し、その性能を評価した(図2)。その結果、従来モータに対し、高さで48%薄型化、重量で40%軽量化したうえで、同等以上の高い効率を実現可能であることが実証された(表1、図3)。
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また、JFEスチールとJFEテクノリサーチ株式会社は、顧客での圧粉磁心を用いた部品の設計支援を目的とした、外径110mmの切削加工用大型圧粉体の提供や、設計形状に加工した試作圧粉磁心の提供を開始した。