【業界初】パナソニック インダストリー、135℃保証を大容量タイプで実現した「車載用導電性高分子ハイブリッドアルミ電解コンデンサ」を製品化

パナソニック インダストリーは、ハイブリッド車や電気自動車などのxEV(電動車)用ECU(電子制御ユニット)に搭載される「導電性高分子ハイブリッドアルミ電解コンデンサ」において、業界で初めて、135℃保証を大容量タイプで実現した「ZLシリーズ」を製品化したことを発表した。

主な特長

1. パナソニック インダストリー独自の新電解液技術により、業界で初めて135℃保証を大容量タイプで実現

同製品は2024年2月より量産が開始される。主要5サイズをラインアップし、熱対策による回路設計の制限抑制と当社既存標準品(ZCシリーズ)から容量を変えずに1ランク小型化が実現された。

大容量電極箔は高温環境での特性安定化が難しく、大容量化と高耐熱化の両立には課題があった。今回、パナソニック インダストリーでは、材料組成の見直しなどにより高温環境でも電極箔特性を安定化できる新電解液が独自開発された。135℃保証実現により、大容量タイプにおいても熱対策に伴う回路設計の制限が抑制でき、ECUの小型化設計に貢献する。

2. 車載用途の主要5サイズで業界最高レベルの大容量化を実現

容量を維持したまま小型化するためには内部の電極箔の容量を大きくする必要があるが、大容量電極箔は一般的な電極箔に比べて強度が下がるためモノづくりや信頼性確保に難しさがあった。パナソニック インダストリーでは、巻取寸法を最大化した独自の高精度巻取り技術やポリマーの均一形成技術の進化などにより大容量電極箔を安定的に量産することに成功し、同社既存標準品(ZCシリーズ)から1.7倍以上となる業界最高レベルの大容量化を主要5サイズで実現。同社既存標準品(ZCシリーズ)から1ランク小型サイズで同等性能が確保されている。

3. 実装面積の省スペース化が図れ、ECUの小型化や使用部材の削減による環境負荷低減に貢献

パナソニック インダストリー既存標準品ZCシリーズからの1ランク小型化や、員数削減により実装面積の省スペース化が図れ、機器の小型化や使用部材の削減による環境負荷の低減に貢献する。

製品仕様・用途

  • 寿命:125℃ 4,000時間保証、135℃ 4,000時間保証(ø5、ø6.3サイズは135℃ 2,000時間保証)
  • 温度範囲:-55℃~135℃
  • リプル電流:100 kHz、125℃/135℃
  • ESR:100 kHz、20℃
※ø6.3サイズ以上は耐振動仕様も対応可能(対応サイズ ø6.3×6.1、ø6.3×8.0、ø8×10.5、ø10×10.5)

用途

  • ADAS/ZCU(ゾーンコントロールユニット)[4]/エンジンなど、ECU内のDC/DC電源のリプル電流[5]の低減や電圧の安定化
  • EPS/ポンプ/コンプレッサ/モータ駆動用インバータの制御系回路でのリプル電流の低減

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