電動車の普及は、カーボンニュートラル社会の実現に向けた重要な一歩とされており、電動車の開発は確実に進展している一方で、日本では充電インフラ整備の遅れが、普及に向けた大きな課題になっている。
今回、デンソーが販売する「EVECOM」は、EV充電器に接続するコントローラーやクラウドサーバーから構成されている次世代のEV充電制御システムである。EV充電器をIoT化してクラウドサーバーやスマートフォンと通信することで、ユーザー認証、電力計量など多彩な機能を発揮し、また、電動車の充電環境整備に伴い増大する電力量やインフラコストの課題を解決する。
「EVECOM」とは、「EV」「Energy(エネルギー)」「Community(コミュニティ)」を組み合わせた造語で、カーライフにおいて新たな価値を創出していくことを目指して名付けられた。
EVECOMの主な機能
- 充電エネマネ※1
デンソーの得意とするエネルギーマネジメントを活用し、建屋全体の電力を監視し充電時間を分散させることで、電力基本料金の上昇を抑制することができる。 - 充電サービス
スマートフォンによる、ユーザー認証機能を搭載し、ユーザーの使用電力量を計測して適正な料金計算をサポートする。
このほか、API連携※2により、車両運行、車両予約システム等のシステム連携や、コンセント、普通充電器、V2H-充放電器※3など多様な充電器対応も可能。
【注釈】
※1 エネルギーマネジメントを指す。
※2 Application Programming Interface:ソフトウェアやアプリケーション間で情報をやり取りするための規約や仕様のこと。
※3 Vehicle to Home:BEV・PHEVなど電動車の大容量バッテリーを家の電源として活用するシステムのこと。