三菱重工、大阪港向けに高機能コンテナターミナルゲートシステムを納入。ヒトを支援するAIターミナル実現に貢献

三菱重工グループの三菱ロジスネクストは、海上と陸上の各種貨物輸送の結節点となるコンテナターミナルのゲートシステムを高機能化させた新コンテナターミナルゲートを、夢洲コンテナターミナルに納入したことを発表した。

大阪港夢洲コンテナターミナル(DICT)に設置された、三菱ロジスネクスト初の高機能システムを導入した新コンテナターミナルゲートは、国土交通省の「令和6年度大阪港夢洲コンテナターミナルCTゲート高度化事業」に採択されたもので、システム更新を完了した既存ゲートとともに2025年2月より運用が開始された。

このゲートシステムは、ターミナルで搬出入するコンテナや、その輸送を担当するトレーラーの情報確認を、紙の文書や現物の目視で逐一実施していた従来の作業に代わり、事務所内のパソコンとの同時運用が可能で5Gを活用したハンディ端末によって行うものである。具体的には、ハンディ端末による画像情報の自動入力や、ゲート内に設置された2台のカメラによるAI(人工知能)識別で大幅に作業を軽減、作業時間の短縮も実現される。また、システムの運用において、パソコンへのインストールが必要なクライアント専用アプリケーションをブラウザ化したことで操作性と互換性が向上し、将来的なアプリケーション改修時やシステム更新時の柔軟性も向上された。さらに、同システムで得られた車両情報は、新しい港湾情報システムであるCONPASとも連動しており、隣接する「EXPO2025 大阪・関西万博」会場周辺の交通混雑解消にも寄与する。

※ONPAS(Container Fast Pass):
コンテナターミナルのゲート前混雑の解消やコンテナトレーラーのターミナル滞在時間の短縮を図り、コンテナ輸送の効率化および生産性向上を実現させることを目的として国土交通省が開発した新・港湾情報システム。

キーワードで検索する

著者プロフィール

Motor Fan illustrated編集部 近影

Motor Fan illustrated編集部