矢崎総業、電動⾞両の使⽤済み電池を有効活⽤するリユース蓄電システム⽤製品『B∀TTERFLY』の実証試験を開始

⽮崎総業は、劣化状態の異なる使⽤済み⾞載電池が混在していても利⽤することができるリユース蓄電システム⽤製品『B∀TTERFLY(バタフライ)』を開発し、 Y-CITY(静岡県裾野市)内の実証施設において実証試験を開始したことを発表した。

背景

世界的な脱炭素社会の実現に向けて、電動⾞両の普及が進む⼀⽅、使⽤済み⾞載電池のリサイクルや再利⽤など、適切な処理が⼤きな課題となっている。特に様々な環境で使⽤された⾞載電池は、劣化状態が異なるため再利⽤が難しく、効率的な活⽤⽅法が求められている。矢崎総業は、この社会課題を解決するため、独⾃アルゴリズムと制御技術を⽤いたリユース蓄電システム⽤製品『B∀TTERFLY』の開発が進められてきた。

B∀TTERFLYの特⻑

  • 劣化状態の異なる電池の混在利⽤: 独⾃の制御アルゴリズムにより、効率的かつ安定した電⼒需給が可能です。
  • 資源の有効活⽤: 使⽤済み⾞載電池を再利⽤し、コスト削減と環境負荷低減に貢献します。
  • 柔軟なシステム設計: 家庭⽤・産業⽤・系統⽤への幅広い適⽤が可能です。

実証試験の内容

本実証試験では、リユース蓄電システム⽤製品『B∀TTERFLY』の技術的な成⽴性および運⽤性能を確認するため、以下の2点が重点的に検証される。

  • 独⾃アルゴリズムの有効性

『B∀TTERFLY』に搭載された独⾃制御アルゴリズムが、電池の状態に応じて最適な電⼒制御を⾏い、安定した電⼒需給を実現できるかを確認する。

  • 電池異常検出と制御機能

劣化状態の異なる電池を運⽤する中で、異常を検出し、⾃動的に停⽌または異常部を切り離してシステム全体の運転を継続する制御機能の有効性が評価される。

本実証試験は、Y-CITY内の実証施設にて2025年1⽉より開始され、今後の実⽤化に向けたデータ取得が進められる。本取り組みは使⽤済みの⾞載電池をリユースし、再⽣可能エネルギーの有効活⽤と持続可能な社会の実現に向けた新たな技術の検証を⾏なうものとされ、2030年までにリユース蓄電システム市場への本格的な事業参⼊が⽬指されている。

Y-CITY内実証施設
リユース蓄電システム⽤製品B∀TTERFLY

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