UACJ、再生原料100%利用の厚板「ALmitas+ FusPlate SMART」を発売。半導体分野などの環境負荷低減に貢献

UACJは、2025年7月に再生原料を100%※1利用した厚板「ALmitas+ FusPlate SMART」(アルミタス・ファスプレート・スマート)を発売することを発表した。新地金を利用しない厚板は、カタログ品として流通する製品では日本初※2のものとなる。

開発された製品は、新地金を利用せず、アルミスクラップなどの再生原料を100%利用した厚板である。また、包装資材は環境にやさしい保護フィルムが使用される。このほど、環境配慮製品へのニーズの高まりを受け、本製品の発売に至った。今後も、脱炭素社会実現のための方策の1つとして、半導体製造装置、液晶製造装置、電機製品、医療機器、OA機器、光学機器、金型、加工治具などへの「ALmitas+ FusPlate SMART」採用に向けた積極的な取り組みが推進される。

UACJは、Scope3において、2030年度にはCO2排出量30%削減※3を目指している。また、2050年にはサプライチェーンのさまざまなパートナーとの協業に取り組み、リサイクル最大化や、サプライチェーン全体でのGHG排出削減活動を行い、GHG排出最小化を目指すことを目標として掲げている。さらに、UACJリサイクル率※4を2019年度の65%から2030年度には80%に高めることを目指している。

ALmitas+ FusPlate SMART製品画像
ALmitas+ FusPlate SMART製造の様子

【注釈】

※1 新地金を利用せず、アルミスクラップなど、再生原料を100%利用したもの

※2 再生原料を100%利用したアルミ厚板のカタログ品として、2025年4月UACJ調べ

※3 2019年度比・原単位、Category1(購入した製品・サービスを指す。原材料の調達、パッケージングの外部委託、消耗品の調達。)

※4 循環アルミの使用率として、UACJグループ内における資源循環の活動目標を示すもの。「循環アルミ量*1/溶解炉への装入量*2×100」で算出する。純アルミ(1000系、8000系)材を除く。対象拠点は、UACJ名古屋製造所、福井製造所、深谷製造所、名古屋製作所、小山製作所、UACJ (Thailand) Co., Ltd.の6拠点。

*1 循環アルミ量:PIRスクラップ*3、PCRスクラップ*4、当社社内の全工程で発生するスクラップを合算した値

*2 溶解炉への装入量:アルミニウム新地金、添加金属、PIRスクラップ、PCRスクラップ、当社社内の全工程で発生するスクラップを合算した値

*3 PIRスクラップ:Post-Industrial Recycled スクラップ。製造業での素材の加工段階で発生するスクラップ

*4 PCRスクラップ:Post-Consumer Recycled スクラップ。使用済製品に由来するスクラップ

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