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ランボルギーニ・スパークVRT165という怪物
帝王の風格すら漂う猛牛トラクター現る!
フェラーリと並ぶイタリアの高級スポーツカーメーカーであるランボルギーニが、元々トラクターメーカーとしてスタートしたというのは多くのクルマ好きが知るところだが、現在でも“猛牛トラクター”が存在することをご存じだろうか?
今回WEB OPTIONがキャッチしたのは、その現行モデル“SPARK VRT165”だ。
どんな人がどんなところでこのランボに乗っているのかと言うと、北海道や長野などの大規模農家や酪農家など。そうした人達の間では、トラクターがステータスシンボルとなっていて「あいつのところが○○なら、ウチはランボルギーニだ!」と、競い合うように高級トラクターを導入しているという。細部をチェックしていく。
クルマのランボルギーニがアウディ傘下であるのと同様に、現在ランボルギーニのトラクターはドイツの世界的農業機械メーカー“SDFグループ”のブランドとして製造されている。
ホワイト×ブラックの特徴的なデザインを手がけているのは、イタリアのイタルデザイン・ジウジアーロ社。このSPARK VRTシリーズは同グループのドイツファール6シリーズの姉妹車で、搭載されるエンジンは排気量6057ccの6気筒4バルブディーゼルターボ。最高出力は164psとなる。
燃料タンク容量は左右合計で280L、青いタンクは排ガス浄化システム用のAdBlue(尿素)用となっている。車体後部に設けられてるのは外部油圧システムで、作業に応じた様々なアタッチメントを装着。フロントにはローダーアームも装着が可能だ。
夜間や早朝の作業に対応して、車体の前後には多数のスポットランプを装備。LEDタイプのヘッドランプはオプション品で、標準仕様は丸目4灯タイプとなる。
360度のクリアな視界を誇るコクピット内はまさに至れり尽くせりのゴージャス装備満載。運転席はエアダンパーにアームレスト装備、エアコンは14個の吹き出し口により短時間で加温、冷却が可能になっている。
ルーフにはガラストップのサンルーフ、前後ウインドには手動式のサンシェードも装備する。
トランスミッションは無段変速CVT。右手位置のモニター付きの装置はRCシフトと呼ばれるもので、シフトや外部油圧など主要機能を集中操作するためのものだ。
オプションのクルーズコントロール機能を使えば、ほぼ手放しの自動運転も可能というから驚いてしまう。
VRT165の車体サイズは、全長4772mm、全幅2543mm、全高2993mm、ホイールベース2767mm、車両重量7770kg。ラインナップ内では“中の上”クラスというが、それでも軽自動車と並べてみるとご覧の大きさだ。
価格は本体で2000万円ほどというから、フラッグシップ(クルマ)のアヴェンタドールと比べればかなりリーズナブル。農家の方は一台いかがかな!?
●撮影協力:群馬トラクター商事
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