「1.6Lエンジンにツインターボ+NOSで500馬力!」大排気量キラーのNA型ロードスター現る

異色のゼロヨンマシンで大排気量勢に勝負を挑む!

1.6LのBPエンジンで500馬力までパワーアップ

20年以上の長いゼロヨン歴を誇るオーナーが、大排気量ターボ勢と真っ向勝負するために育て上げたNA型ロードスターの登場だ。

エンジンは、1.6LのB6ユニットにAX53B60タービンを2機搭載したツインターボ仕様となる。ヘッドに戸田レーシングのハイカムやメタルガスケットを組み込んでいるものの、腰下はフルノーマル。それでも、軽く400psは発揮するというから驚かされる。

さらに、ドーピングアイテムとしてウエットショット式のNOSも搭載。噴射時には100psのエクストラパワーを得られる計算だ。もちろん、オーナーはこのパワーチューニングによるリスクも理解していて、鍛造ピストンやI断面コンロッドを組んだB6改1.7L仕様のスペアンジンを用意しているそうだ。

出力特性は超ピーキーで、美味しいのは7000~8500rpmの高回転領域のみなのだとか。しかも、ただでさえ軽いボディを900kgまで軽量化しているため、挙動を安定させたまま1500rpmという狭いパワーバンドをキープするのは至難の技。相応の高度なドラテクが要求される超ジャジャ馬というわけだ。

冷却系も徹底的に手が入り、HKSの大容量インタークーラーとARCのアルミ3層ラジエターはV字型にマウント。見た目のインパクト通り「冷えすぎかな」と思うくらいまでクールダウンしてくれるという。

エンジンオイルクーラーはフロア下に水平マウント。こうした盤石のクーリングチューンのおかげか、これまで250本以上の全開アタックを行っているものの、一度としてエンジンを傷めたことがないそうだ。

トランクには12Lの安全タンクとNOSボンベを設置。ちなみに、NOSは3速に入れた瞬間と4速へのシフトアップ直後に手動で噴射するのが基本だが、どうしても負けたくない場合は1速や2速でもガンガン使っていくそうだ。

外装はピラーとリヤフェンダー以外のボディパネルをFRP製パーツに交換。大きな重量ハンデとなる幌も撤去し、FRPハードトップにスイッチする。ごく稀に街乗りで使うこともあるそうだが、漢のエアコンレス仕様なので苦痛とのこと。

取材時のアタックでは、ほぼシェイクダウン状態だったにも関わらずあっさりと12秒フラットをマーク。

「セッティングを煮詰めて、もっと踏んでいけるようになれば11秒前半は狙えるはず。頑張っていきます!」と闘志を燃やすオーナー。“大排気量キラー”の戦いはまだまだ続くのだ。

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