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抜群のセンスは父親の教育の賜物か!?
FFレビ&トレを乗り継ぐ若きオーナーの愛車!
カローラ/スプリンターベースのスポーツモデルであるレビン/トレノに対し、4ドアボディにレビ・トレ同様のスポーツエンジンを搭載したのが”ダサカロ”の愛称で呼ばれたGT。その最終モデルAE111をベースに、センス抜群のファインチューンを施したのが今回の主役だ。
オーナーは山梨県の“ケンちゃん(22歳)”。聞けば、この平成8年式前期モデルのAE111は3台目の愛車として昨年購入したもの。最初のAE111レビンをわずか1ヶ月でクラッシュで潰し、その後はAE92レビンに乗っていたという若きFFレビ・トレフリークなのだ。
ノーマル風でありながら走りの匂いが漂うスタイルは、適度に落とされた車高に加えエクステリアのパーツ選択もポイント。フロントリップは前期AE111レビン用、サイドステップとリヤバンパーはノーマルで、小ぶりなトランクスポイラーを追加。ボディ同色のエアロミラーはECワークス製となっている。
ボンネットの下に収まるのはDOHC5バルブの4A-GE。レビンに搭載されているものと同様の165psのパワフルユニットは、東名ポンカム(IN264度/EX256度)とTRD0.9mmメタルヘッドガスケットによるヘッドチューンを敢行。トラストのサブコンeマネージで、燃調と点火時期を仕様に合わせて制御している。
20バルブ4A-Gならではの4連スロットルは、AE101用に対しAE111用はスロットル径が拡大されている。このマシンではファンネル仕様で吸気音とエンジンルームのインパクトを高めている。
排気系もフルに変更されていて、タコ足はフジツボ製。マフラーはフジツボ製をベースにストレート加工を施したワンオフ品で、NAらしいスポーツサウンドが外観との楽しいギャップを演出している。
ホイール&タイヤは往年のAVSモデル6(FR7.0J+35)にダンロップディレッツァZIII(FR195/45−16)の組み合わせ。サスペンションはラルグス車高調にフロント10kg/mm、リヤ8kg/mmスプリングをセット。ローダウンに合わせてフェンダーの耳折り処理も抜かりなしだ。
インテリアも走り屋仕様らしい仕上がりだ。小径のステアリングや運転席のフルバケットシートはネット調達の格安品で、コストパフォーマンスを重視したパーツチョイスが光る。
どことなく平成レトロな雰囲気も漂う仕上がりは、昨年のOption JAMBOREE 2021に竹ヤリ仕様のAE86で参加していたお父さんの指導!?の賜物らしい。今後はストックしているエンジンをフルチューンした上で換装予定というから、さらなる進化に期待したい。
PHOTO&TEXT:川崎英俊
●取材イベント:Option JAMBOREE 2022