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吸排気パーツとブーストアップモジュールを開発!
シャシーダイナモでパワーチェックを敢行
筑波サーキットでのタイムアタックを前提に開発が進む”ブリッツ”のGRカローラタイムアタックコンセプト。
基礎体力のチェックを終えたマシンは、早速ファクトリーでファストステップにあたるパワーチューニングに乗り出した。軸となるのは、言うまでもなく吸排気環境の高効率化だ。
GRヤリス用のパーツを加工流用しながら、シンプル&クリーンに仕上げられたエンジンベイ。それぞれの装着パーツを見ていく。
吸気系には、GRヤリス用のカーボンインテークシステムをGRカローラに装着できるように加工。ヘッドライトから走行風を取り入れるダクト部分は、今後GRカローラの形状に合わせて変更するそうだ。
圧力損失低減に効果を発揮するサクションキットも開発。内部に凹凸がある蛇腹の純正パイプに対し、ブリッツ製は抵抗のないアルミのストレートパイプを採用しているのがポイントだ。
一方のエキゾースト環境は、競技用と割り切った試作のフルチタンモデルを投入。絞りのないフルストレート構造のシングルテールから発せられるサウンドは快音の一言だ。
圧力センサーに疑似信号を送り、純正ECUの制御範囲内で最大ブースト圧を1.5→1.7キロに高めるパワコンも開発済み。吸排気パーツとパワコンの組み合わせは、ブリッツが推奨するパワーアップ系のファーストステップになりそうだ。
前回の筑波テストでは未装着だった、ダンパーZZ-Rの機能拡張パーツ“DSCプラス”もインストール。これは車内からの減衰力調整を可能にする電子パーツで、手動はもちろんGセンサーや車速と連動させたフルオート制御にも対応している。なお、フロントアッパーマウント部は、鉄板をカットした上でユニットを取り付けている。
タイヤはこれまでダンロップのディレッツァβ02を使っていたが、よりハイグリップなディレッツァG03(S5コンパウンド)に変更。ホイールは前後10JのエンケイNT03RRだ。
今回は新たなパーツ群を装着した状態で、シャシダイによるパワーチェックを敢行。結果はノーマルと比べて吸排気系パーツのインストールで約25psアップ。さらに、パワコンによるブーストアップで約19ps上乗せのトータル33.8psアップと、その効果がはっきり表れる内容となった。
これらのチューニングが筑波サーキットのタイムにどう影響するのか、次回のアタックが非常に楽しみだ。
ちなみに、ブリッツはGRカローラのパーツ開発を加速させるために、開発車両をもう1台導入した。こちらはエンドユーザーと同じ目線で、ストリートでの快適性とスポーティな走りを両立させていく予定となっている。
仕様の異なるデモカーを用意し、GRカローラチューニングの先頭を走り続けるブリッツ。チューニングを極めたいオーナーにとっては実に頼もしい存在だ。
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ブリッツ
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