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魅惑のワイドボディをフルドライカーボン化

SEMA SHOW 2024の展示を経て凱旋帰国!
独自のアプローチで第二世代GT-Rチューニングを追求し続ける“ガレージアクティブ”が、またやってくれた。最新作となるドライカーボン仕様のBCNR33は、SEMAショー2024を席巻するために開発された最新最強スペックだ。細部を見ていこう。

ガレージアクティブは、2019年にワイドボディ仕様のBCNR33を東京オートサロン2019で発表しているが、今回の車両が纏っているのは、そのフルドライカーボンバージョンという位置付けだ。しかもデモカーではなく、れっきとしたオーナー車両というから驚かされる。

エクステリアの構成パーツは、全てアクティブが作り上げたオリジナルのドライカーボン製だ。装着にあたっては、貼り付けなどの安易なインストール法ではなく、ルーフやリヤフェンダーなどモノコック一体の外板パーツまで全て取り外し、キット製品に置き換えるフルトレード式を採用。これにより、寸分の狂い・ゆがみのないエクステリアを構築するというわけだ。

ワイドボディ化された際に取り除かれてしまうことが多いインナーフェンダーだが、アクティブではこの部分もドライカーボンで製作。インナーフェンダーレス化は、タイヤが巻き上げた砂やホコリが細部に入り込みトラブルを起こす。まさに長期的な使用まで考慮してデザインされたボディキットというわけだ。

キャンディレッド×カーボンブラックの2トーンカラーは、オーナーの要望に応えて実現されたもの。塗装を吸いやすいカーボン地でのグラデーションという難易度の高い仕上げだが、これも自社の塗装職人の手で仕上げられている。


片側50mmというかなりのワイド幅だが、ボディラインは極めて自然。フロントバンパーからフロントフェンダーにかけてのラインはもちろん、リヤフェンダーやトランク、そしてウイングに至るまで一体感のあるデザインでまとめられている。

エンジンはHKSの2.8Lステップ2キットを軸に構築。扱いやすさを追求したVカム+ビッグシングルタービン仕様のイメージが強いアクティブだが、今回はよりストリートユースに適したGT3-RSツインターボでアプローチ。F-CON Vプロ制御で630ps&70kgmというパワースペックを誇る。


EXマニは既製品ではなくアクティブによるワンオフメイドで、その美しさはエンジンルームのアイキャッチとしての役割も果たす。ヒートグラデーションが美しいエキゾーストマフラーは、フルチタン製のガレージアクティブオリジナルだ。

ホイールもオリジナルのRC-VI(12J×18インチ)。ワイドトレッドスペーサーのような専用の変換プレートを介して、114.3−5Hからセンターロック仕様へとコンバートしている点も見逃せない。

足回りはHKSハイパーマックスSにオリジナルのエアリフターを組み合わせたスペシャル仕様だ。アーム類はブッシュをリフレッシュしつつ調整式を導入してワイドボディに適したジオメトリーを実現。一方のブレーキは、アクティブのオリジナル製品の中で頂点に君臨するモノブロックシステム(F:6ポット R:4ポット)を奢る。


タンカラーのナッパレザーやバックスキンで張り替えられ、座面にはタータンチェック柄のファブリックがあしらわれたインテリア。これらは、クラシックポルシェがモチーフとのこと。スパルタンな装備の代表格でもあるロールケージも、革巻きで仕上げればジェントルな雰囲気に馴染む。


320km/hスケールのスピードメーターもアクティブ製。その指針は320km/hまで刻まれている。ブラックのバックスキンで仕上げられたステアリングはアクティブとレナウンのコラボアイテムだ。

「ここまできたんだから、次はBNR34用のフルドライカーボンキットですよね。超えるべき壁はたくさんあるけれど、将来はシャーシからオリジナルでGT-Rを作れる、そんなアクティブになりたいなと思ってます!」と熱く語るアクティブ坂本代表。世界にGT-Rを愛するファンがいる限り、ガレージアクティブの勢いは止まるところを知らない。
●取材協力:ガレージアクティブ 福岡県行橋市大字今井1407-1 TEL:0930-25-4488
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