「テーマは高限界ピュアスポーツ!」ND型ロードスターの走りを磨くオートエクゼの調律術に迫る

コーナリング性能を追求した意欲作!

コンプリートマシン“ND-06S”を徹底解剖

洗練されたストリートベストチューンを目指し、絶対性能に加えて快適性確保にも大きなウエイトを置いたパーツ開発を続ける“オートエクゼ”。

しかし、今回取材したND型ロードスター『ND-06S』はこれまでのコンセプトとは一線を画し、快適性を犠牲にしてでも、とことんワインディングやサーキットでの走りの性能アップを目指したチューニングスペックが与えられているのだ。

室内側とエンジンルーム側の両方を高剛性なスチール製ブレースで立体的に補強。マスターバックプレートも装着されている。
バランスよくボディ剛性を高めるべく設定されたタワーブレースセットは、前後4ピース構成。エンジンルーム内の他、トランク内にもバーを追加する。

まずクルマの体幹ともいうべきボディは、上面にタワーブレース(前後セット:7万9200円)を、下面にメンバーブレース(前後セット:7万4800円)を組み込んでバランス良く補強し、微振動を抑えるモーションコントロールビーム(9万200円)も装着する。

エンジンルームで目を引くカーボン製のボックスは、K&N製クリーナーを内蔵した高効率のラムエアインテークシステム(12万9800円)だ。2箇所のダクトから走行風を取り入れ、ラム圧効果を発揮する。変形抑制効果の高いシリコン製インテークサクションもインストール済みだ。

足回りは、全長調整の大径モノチューブダンパーを採用したクラブスポーツサスキット(21万7800円)を軸に構築。より高い領域での走行を想定した今作のロール剛性は、純正品の150%以上。

さらに、セッティングの自由度を高めるために、減衰力の調整機能(24段調整式)を搭載している点もトピックと言えよう。スプリングレートはフロント7kg/mm、リヤ4kg/mmの設定で、推奨車高は30mmダウンとなる。

ホイールはボルクレーシングCE28クラブレーサー(7J+42)、タイヤはブリヂストンのアドレナリンRE004(195/50R16)を組み合わせる。

もちろんブレーキ強化も抜かりなく、高温に対応する2ピース構造のスリットローター(F:8万5800円 R:8万3600円)と、ローター適正温度を50〜800度まで高めたグラファイトメタル製のクラブスポーツパッド(2万3100円〜2万7500円)を導入。優れたコントロール性を実現しつつ、スポーツ走行時も安定した制動力を発揮する。

室内には、純正に対し10mmの小径化とフラットボトム形状を採用したスポーツステアリング(4万6200円)をセット。新作のクイックシフター(3万8500円)は、ダイレクトな操作感に加え、純正比マイナス24%のショートストローク化を実現する。

シートは左右非対称のサイドサポートを持つND型専用フルバケットシート(運転席:15万1800円 助手席:16万1700円)。高いホールド性はもちろん、レッドのラインが室内をレーシーに演出する。

なお、このシートには最大で35mm座面を落とせる機構が搭載されていることもトピック。純正スピーカーを移設するキット(1万7600円)もオプション設定されている。

エクステリアでは、一体感あるデザインのフロントアンダースポイラー(9万200円)を設定。両サイドのダクトからフロントタイヤ前方のストレーキーに向けて空気を送り込み、整流効果を高める。ピアノブラックの塗装済みだ。

リヤウイング(8万1400円)は中央部に純正ハイマウントストップランプを移設する設計。翼端板にはオートエクゼのロゴも入る。テールランプはシーケンシャルウインカー機能を盛り込んだオリジナルのLEDリヤコンビネーションライト(6万8200円)だ。

ブラック梨地仕上げで塗装も不要なリヤアンダーパネル(4万6200円)は、ディフューザー形状を採用。雑味のないスポーティサウンドを堪能できるスポーツマフラー(11万8800円)も合わせて装着された。

この車両をワインディングで試したターザン山田は「質感の高い仕上がり。全体的に運動性能が高まっていてシャープなハンドリングが味わえる。ボディやブレーキの剛性感も高く、運転に対してリニアに反応してくれるんだけど、だからと言ってレーシーすぎないんだ。何というかチューニングっぽくないバランスなんだよね。サスペンションの味付けなんかはオートエクゼの過去のデモカーと比べたら明らかにハード路線だけど、跳ねることなく車体の挙動変化が掴みやすいから、ちょっと背伸びしたいビギナーにもお勧めできる。全体的にメーカーのトップグレード的な存在感で、メルセデスならAMG、BMWならMシリーズって雰囲気。無理がなくて、トータルバランス重視。ゴリゴリのチューニングファンというより、純正以上の改造車未満を求める層にドンピシャリだと思う」と評価。

「“高限界ピュアスポーツ”をテーマに開発したND-06Sでは新作のスタイリングキットに加えて、車高調やスポーツパッドを新たに設定しました。硬派な走りを求める方々にお勧めです!」とはオートエクゼの相馬さん。

高次元&高限界を目指し、走りの性能を研ぎ澄ませるというオートエクゼの新コンセプトが注ぎ込まれたこのマシン。NDロードスターオーナーであれば、参考にしたい一台だ。

●問い合わせ:オートエクゼ  TEL:03-6458-7251

【関連リンク】
オートエクゼ
www.autoexe.co.jp
ND-06S特設サイト
https://www.autoexe.co.jp/?page_id=34542

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