「のむけんジュニアの戦い」D1ライツシリーズ制覇を目指してニューマシン投入!!

YouTubeで個人スポンサーを募集してマシン制作費を調達!

トラブルフリーのマシンで2022年シーズンは躍進か!?

栃木県の“つくるまサーキット那須”で開幕されたD1ライツ2022シリーズ開幕戦で、“のむけんJr.”こと野村圭市選手がER34ベースのニューマシンを投入した。

D1ライツシリーズには2019年から参戦している野村選手だが、昨シーズンまで使っていた車両は、父・野村謙さんの古いD1GP参戦マシンがベース。そのため、戦闘力こそ高いものの、ボディ剛性の低下や経年劣化による電装系トラブルに悩まされていた。

このままでは戦えないと思った野村選手は、マシンチェンジを決意。自身のYouTubeチャンネル“のむけんJr.のゆーちゅーぶ”で個人スポンサーを募集し、オフシーズン中に完全オリジナルのER34ドリフトスペックを作り上げたのだ。

エクステリアを覆うエアロパーツは、東京オートサロン2022で発表された「超スーパー幅広ワイドエアロシステムボディキット」の2ドアバージョンだ。また、2021シーズンはURASのコーポレイトカラーでもあるグリーンを差し色に使っていたが、今シーズンからはCUSCOとタッグを組んでいることから、白×紺のカラーリングでイメージの一新を図ってきた。

エンジンは東名パワードのポンカムを組み込んだ3.0Lの2JZ-GTEを搭載。ただし、この仕様はあくまで暫定で、現在HKSの3.4Lキットを組んだフルチューン2JZを製作中とのこと。

タービンはウエストゲート式のGTX3582Rで、ブースト1.5キロ時に550psを発揮する。いわく「ノーマルエンジンにタービン交換というライトな仕様なのでクセがなくて乗りやすいです」とのこと。

マネージメントはLINKによるフルコン制御。燃調や点火時期のみならず、電子制御スロットルによるアンチラグ等も全てコントロールする。サージタンクやスロットルは同社が取り扱うKTD製に統一。

エンジンベイに関わる部分のメイキングは、同じくD1ライツシリーズに参戦する“グンスポーツ”の古賀誠進選手が担当。バルクヘッドの助手席側にマウントされたパーツもそのひとつで、これはミッションとパワステのオイルキャッチタンクだ。

ミッションはクワイフの6速シーケンシャルドグで、クラッチにはORCの1000FドラッグSPLを投入。旧マシンで使っていたOS技研のOS88とはシフト位置が大きく異なることから「シフト操作の時にまだノブを探しちゃいますね」と野村選手。

海外製のアームキットは調整範囲が広い分、セッティングに時間がかかる。そのため野村選手は純正形状の社外品をチョイス。テンションロッドはD-MAX製、ロアアームは風間オート製の35mm延長タイプ、切れ角アップはリバース製ナックルで達成している。

サスペンションは、DG-5とコラボしたURASのスーパースペック車高調キット(F12kg/mm R6kg/mm)でセットアップ。ブレーキキャリパーはリヤのみの変更で、油圧サイド用パッドが組み込まれたプロジェクトミュー製のアイテムを奢る。

リヤのサスメンバーは、GPスポーツの補強プレートを溶接して徹底強化。アームはニスモとクスコの調整式を組み合わせている。ナックルはD-MAXのピロキットに打ち換えられたBNR34純正だ。

ホイールはレイズのグラムライツ57CR(FR9.5J×18)で、タイヤはダンロップのディレッツァZIII(F255/35-18 R265/35-18)を履く。

コクピットは整備性重視でメイキング。純正ダッシュボードは極限までカットし、さらにネジ2本で脱着できるように加工。車両情報はAIMのダッシュモニターで一元管理、電気系統はPDM(ヒューズ機能が盛り込まれたスイッチング&ブレーカーボックスのモジュール)でイチから再構築している。

ボディメイクは野村選手自らが担当。ロールケージはセーフティ21をベースにしたスペシャルで、サイドバー部はベンダーを使って製作したワンオフメイドとなる。

レースでは残念ながら単走敗退という結果になってしまったが、以前のようなメカニカルトラブルは一切起こらず、「決まれば悪くない」と神本審判員も高評価。

野村選手も「トラブルも無かったですし、後はクルマへの慣れとセッティングの煮詰めで戦えると思います」と、ニューマシンのポテンシャルの高さを実感している様子だった。

これまで、野村選手はマシントラブルに泣くシーンが非常に多かった。しかし、今シーズンは違う。偉大な父親の背中を追う2代目の挑戦、その輝かしい未来に期待したい。

TEXT&PHOTO:Daisuke YAMAMOTO

【関連リンク】
D1公式サイト
https://d1gp.co.jp

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