目次
NA状態でもまだまだ伸びしろは十分!?
暫定仕様の250馬力で高速周回路に挑戦!
90年代から最高速チューニングに積極的な姿勢を示してきた老舗“フェニックスパワー”。そんな同社が、チューニングしたZD8型BRZを高速周回路に持ち込んだ。
今回、目標としている数値はずばり240km/h。現在のチューニングはファーストステップ的な内容で、FA24エンジン本体はノーマルのままだ。
インテーク&EXマニ&マフラーと吸排気系を全てアペックスでまとめた上、ECU-TEKによるリセッティングで247.94ps&29.28kgmというパワースペックを確保。冷却系は、油温の安定化のためにトラスト製のエンジンオイルクーラーを追加している。
タイヤは路面抵抗の軽減を考慮して、235/35−19サイズのアドバンネオバAD09を選択。ホイールはボルクレーシングTE37ウルトラトラックエディションII(FR8.5J+45)だ。車高調はアラゴスタベースのオリジナル(F16kg/mm R18kg/mm+ヘルパー3kg/mm)で、クスコの調整式アームとブッシュ類のピロボール化も図られている。
250psという限られたパワーを活かすために、ファイナルギヤはショート化を実行。4.1から4.5に変更してギヤ比が離れた5速→6速を補い、変速時の回転ドロップを極力抑えようというのだ。
気になる最高速アタックの結果は、目標クリアとなる241.99km/hをマーク。
「好結果はショートファイナル化による効果が大きい。5→6速のシフトアップで6000rpmまでドロップしないから、ロスなく車速を伸ばすことができた。足も引き締まっていて安定感は抜群だったよ」とは、アタッカーを務めたDaiこと稲田大二郎。
この結果を受けてフェニックスパワー横山代表は「いち早く開発をスタートできるように、GR86よりも発売日の早かったBRZを選択しました。2本目でタイヤのエア圧を上げた結果、最高速が約1km/hアップ。ウイングを外せばさらに記録は伸びたと思いますが、今回はバンク内での安全性を考慮してあえて残すことにしました」と語っている。
なお、今回の挑戦はNAチューン状態でのデータ収集という意味合いも大きい。今後は過給機チューンやエンジン本体の強化を行ない、200マイルオーバーに挑むというから期待したい。
●取材協力:フェニックスパワー 福井店:福井県坂井市丸岡町朝陽2-317 TEL:0776-67-2980/京都店:京都府久世郡久御山町佐古外屋敷37-2 TEL:0774-48-1157
【関連リンク】
フェニックスパワー
http://www.phoenixs.co.jp