チューナーからアドバイス

アンリミテッドワークス  佐藤和宏代表 

「ランエボは丈夫。通常のメンテでサーキットを楽しめますが、年式や走行距離、使い方から、最近は思わぬトラブルが出ています。不安があれば早めにプロの点検を受け、防ぎましょう」

ランエボのタフさを早めの対応で保て!

「ランエボはタフで壊れにくい」。それゆえに、知らずのうちにストレスが溜まり過ぎた? アンリミテッドワークスによると、「丈夫は変わりない」が、思わぬ箇所が突然、音を上げ始めている。メンテナンスに抜かりがなくてもだ。

やはり車齢が経過し、走行距離も相応に届くエボⅨまでの4G63エンジン車だ。ランエボの4WDは前後トルク配分が50対50。動力伝達に必要なトランスファー、プロペラシャフト、リアデフに、まずなかった事例が出ている。

4G63車は、純正部品の廃止にも直面している。その駆動系ではエボⅨまで、すでにミッションASSYはない。ギア単体にも一部廃止が見られ、やっかいだ。

ランエボの4EDはACDにAYCなど、凝った仕組みが搭載されている。よって駆動系はパーツ点数が多い。完全新品化とはいかなくても、リフレッシュやオーバーホールは機会を逃すと、何か起こった後の復活が遠のくケースもありえる。早めの実施が賢明だ。

一方、エンジン系のパーツでは、現時点で新品ブロックは入手できる。問題はヘッドで、エボⅨまで新品はないそう。エボⅧまでのMIVEC化も、新品ヘッドでは叶いにくい。どころかヘッドをやってしまうと、ちょっと痛い。

そんな事態を防ぐ。押さえたいのがラジエーターにつく、電動ファンの不調だ。4G63車全般で発生する。設定温度でモーターが回らなくなると日常の走行はもちろん、水温上昇時に冷却能力がつらくなる。エンジンにダメージを与えるもと。ラジエーターと併せて意識し、温度管理も励行しよう。

そして、調子よく乗るにはタービンも大切だ。ボア×ストローク比もあって、ブーストアップで盛りっと力が増えるのは4G63チューンの魅力だ。でも、全開走行の連続で羽根が傷み、過給の効率が落ちている車両は少なくない。

掛かるブーストが前より下がっていれば、ブーストコントローラー装備なら、設定を合わせ直したくなるもの。するとタービンに無理な仕事を強いて、自らの操作が傷を増やす。同社には純正タービンならカートリッジ交換で、性能を回復させるメニューがある。

ボディ系は、幸い状態を保てている車両が多い。維持にさび止め剤の塗布は有効だが、ボディ下面ならガソリンタンクまで降ろし、通常では手の入らない箇所まで、くまなく施工するのが理想だ。

さて、エボXでは純正パーツも値上がっているが供給は続いている。安心だがエボⅨまでの事情と、エボⅨまでとは異なるエボXだけのメカを想うと、先行するのが吉。

「いま以上に愛車とのつき合いに気を配り、十数年後のサーキット走行まで見据え、プロの知識での点検とリフレッシュも受け、できるうちにしっかり手を入れ、これからもランエボで遊ぼう」。アンリミテッドワークスは呼びかる。

カスタマーの愛車紹介

CP9Aで55秒570を達成!

栗田さんの愛車はエボⅥ RS。フルチューンの2ℓエンジンにGTX3076 GEN2タービンを搭載し、最高出力が600㎰。前後L.S.D.にタイヤがA050 G/Sの295/35R18。2005年頃に記録した59秒台から始まり、自己ベストの56秒台を書き換えて大前進!

フルチューンに近い仕様で走る

Monke さん ランサーランサーエボリューションX  GSR 5MT 2010年式

「新車から12万㎞を走行。秋から春まで月2回走っています。エンジンはダイナパックで470㎰(Tcf1.0)。オイルにロイヤルパープルを使い、マメに自身で換えています。

駆動系はアンリミさんで交換。エボⅩのGSRは電子制御が多い。最近、念のためAYCのキモ、Gセンサーを新品にしました。時々4WDエラーが出て、フルブレーキで姿勢が不安定になることがあったんです。費用は掛かりますが長く乗りたいので、気になる箇所は早めに対策しています」

エンジンは8万㎞走行時に製作。HKSの2.2ℓにTOMEIカム、エキマニがFULL RACE、タービンがTF06-07。
タイヤはA052の265/35R18。富士も走るためブレーキを強化。
ボンネット裏には自作のインレット用シャッターが付く。

ひととおり手を入れて楽しむ

沢村 隆志さん ランサーエボリューションⅨ MR 6MT 2007年式 

「以前はエボⅥのGSR。故障があり、AYCも壊れていた。エボⅨ MRに乗り換えました。購入して4年目、サーキットは2回目です。

大きなトラブルもなく、エンジンと駆動系の本体以外は一通りチューニングとリフレッシュをしました。エボⅥのときは錆がひどかった。錆が怖いので防錆塗装を受け、オイル交換で車両を上げたときには状態を見てもらっています。オイルはエンジンが2千㎞~3千㎞ごと、駆動系はAYCを含め年1回のペースで交換しています」

タービンはTF06-07を搭載し、制御がLINK
マフラーは数日前に換えたばかりのアンリミ製チタンφ90。
纏うエアロはVARISでボンネットももちろん。排出ダクトから走行中、ぼやっとした熱気の流れを感じた。

サーキットオンリーで使う

こま さん  ランサーエボリューションⅦ  RS 5MT 2001年式

「乗って10年、走行距離は6万3000㎞です。前のオーナーがエボⅨのMIVECエンジンに載せ換えていました。5万5000㎞でオーバーホールし、タービンも換えました。

サーキット走行だけに使って、シーズン中は7、8回走ります。クルマをいたわるのに、絶対に連続で全開走行はしない。1周アタック、2周クーリングという感じです。本日は水温94℃、油温108℃。エンジンの慣らし中に街中でエアコンファンの軸がもげ、水温が上昇した経験があります」

エンジンはブライアンクロアーの2.2ℓキットにTOMEIカム、タービンがEFR7076。冷却系はDRLのラジエーターとオイルクーラーで強化。
タイヤはA052の265/35R18。それを収めるフェンダーはVOLTEX。ブレーキは純正ブレンボで、オーバーホールをして継続的に使用。

■アンリミテッドワークス 

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