リフレッシュするのは、リトルカブ50周年スペシャル

2008年8月に生誕50年を記念して3000台が限定発売。 ブルーのボディと赤シートが特徴。スーパーカブだ とブラックのボディになる。

乗りっぱなしのリトルカブを復活!

大きくモデルチェンジすることなく2012年まで生産され続けたスーパーカブ、通称「鉄カブ」。カブといえば鉄カブなイメージが強いのはこのためだが、樹脂ボディになったAA04ですら10年も前のモデルであり、鉄カブはさらに古い。それでも、多少具合が悪かったとて走れてしまうし、壊れにくいから乗りっぱなしにされているケースが多いのが実情だ。

しかし、そんなカブだからこそ、しっかりメンテナンスすれば驚くほど走りは良くなる。その典型とも言えるリトルカブを手に入れたので、自分の手でメンテナンスをしていこうと、当企画はスタートしたのだ。

今回取り上げるリトルカブは生誕50周年を記念して発売された限定モデル「リトルカブ50周年スペシャル」。新車の時から狙っていたモデルだが入手するチャンスを逃し続けていた。ところが昨年、1オーナー車を買った女性が乗らなくなった個体を見つけて引き継ぐことになった。この車両はほぼノーメンテナンスで数千km走っていたとのことで、引き取るときにマシンを押し引きすると、どうもリヤからコンコンと異音が出る。これは一通りメンテナンスが必要だ!

押し引きすると定期的な間隔でコンコンと音がする。これは明らかにどこかおかしい!

 実は手に入れて早々にフロント周りのメンテナンスは済ませたのだが、異音を放つリヤ周りはまだ手付かず。今回から数回にかけて、徹底的にメンテナンスをしていくので、その詳細をレポートしていこう。

原因を探れ!

まず疑いたいのがチェーンの弛み。チェーンケースは10mmのスパナで開けられる。
チェーンの弛みを確認するならケースの下側を外すだけで可能。10mmボルトを2本外す。
グローブをはめて手が汚れないようにしてチェーンを持ち上げる。もう伸び過ぎだ!

【その1】リヤタイヤを外す!

チェーンの伸びも深刻だがリヤタイヤも怪しい。そこでリヤタイヤを外す準備。まずダブルナットの外側だけ19mmのスパナで外す。
続いてリヤブレーキのカムを緩めシャフトを抜く。工具を使わず手で緩めることができる。
続いてトルクロッドを外す。ナットの緩み止めの割りピンをラジオペンチで抜く。
割りピンを抜いてナットを外したらブレーキパネルの裏からボルトを引き抜く。
フリーになったトルクロッドは下に向けてブレーキパネルと干渉しないようにする。
外側のナットを外したらアクスルシャフトをハンマーで叩いて抜く。コンコンと優しく!
なんとリトルカブは、マフラーが邪魔してアクスルシャフトが抜けないことが判明。げげげ。
マフラーを抜くにはレッグシールドも外さなければならず、結構な大仕事。それならリヤショックを外せばいいのではないか! 14mmのスパナで上下のナットを外す。
リヤショックがなくなるとスイングアームごとリヤタイヤを手で持ち上げることができる。
リヤタイヤの下に台を置いてタイヤを持ち上げると無事アクスルシャフトを外すことができた。
リヤショックがないとタイヤを横へずらせることができるので、一気に作業がラクになった。

山があってもカチカチなリヤタイヤを交換する

色々と触っていると、異音の原因はチェーンの伸びだと判明。チェーンの張りを調整すれば問題は解決しそうだ。だが、リヤタイヤのサイドウォールをよく見てみると、なんと装着されていたタイヤの製造年が08年だと判明。これは50周年スペシャルの発売年だから、見事に新車からタイヤ交換していないことになる。15年も前のタイヤに命をかけられない……というわけで、チェーン調整の前にタイヤを交換することにした。

価格が手ごろなティムソン製タイヤを購入し、いざ実践。カブ系のタイヤは細いので、手順さえわかれば素人でも交換が可能だ。必要なのはタイヤレバーと体力。中にはタイヤレバーすら不要という猛者もいるけれど、筆者のように体重が60㎏もないオジサン(体力ゼロ)の場合、レバーがなければ難しい。

今回は実際に行なったタイヤ交換の手順を写真とともに細かく紹介していくので、ぜひ参考にしてチャレンジしてみてほしい!

タイヤを組む前にCHECK!

ホイールを点検すると、タイヤとホイールの間に湿気が溜まりサビが発生していた。潤滑剤をスプレーしてワイヤーブラシでゴシゴシとサビを落とそう。そのままだとパンクの原因にもなる。完全にサビを除去するのは難しいので、赤サビがなくなる程度までで十分だ。

Before
After