マツダディーラーで注文&積み替えも可能

NDロードスターのデビューは、2015年の5月。ブローバイを噴いてオイル消費が増えてきた、あるいは圧縮が落ちて寿命が近いといったP5エンジンはほとんどないだろうが、それでも走行距離は確実に延びている。

そこでオートエクゼでは、ロータリーのファインチューニングエンジンに続いて高精度ハンドメイドフルオーバーホール済みエンジンとしてP5のラインアップに至った。

大きな特徴は、マツダディーラーでも載せ換え作業が可能だということ。リビルトエンジンなので製品は先渡しで、積み換え後に下取りとして以前のエンジンを返送することになる。

数百点のエンジンパーツをひとつひとつ熟練の高技能者が、手間暇を惜しまず、手組みで仕上げていく。限られた人だけが味わえるその証として、一基ごとにシリアルナンバー入りのプレートが付く。

交換部品はすべてマツダ純正部品である。いわゆるチューニングパーツを使わないのは、P5エンジン本来のキャラクターを変えないためと、扱いやすさや耐久性を犠牲にしないポリシーが根底にある。

とはいえ、同じ純正パーツでも、改良型エッジカットピストンや低張力非対称バレルピストンリングなど、マツダがここ10年で進化させたものは、最新純正パーツを選んでアップデートを図っている。決定的に異なるのは精度や重量を整えた“組み付け”のよさ。設計の理想値で組まれたエンジンは量産エンジンとは別物の回り方だ。

面を均一に、回転系全体のバランスを追求

  純正部品のみを使ったオートエクゼのリビルト作業は、その内容の細やかさに真骨頂がある。

エンジンの性格を左右する吸排気経路の加工は独自のノウハウを活かし、あえて鏡面仕上げにはせず、面を丁寧に均一化。燃焼室の容積は0.1㏄単位で調整。

各部のクリアランス調整は妥協せず、ピストンやコンロッドの重量合わせ、寸法合わせも独自の基準で厳密に行う。

エンジンブロックにはダミーヘッド付き精密ホーニングを施し、回転の要のクランクシャフトはラッピング処理を行ったうえで、フライホイールまで一体でダイナミックバランスを測定・調整。

エンジンの性能復活も大きなテーマなので、消耗部品のピストンやリング、メタル類、ウォーターポンプ、タイミングチェーン、ガスケット、ワッシャー、ボルト、シールなどは新品に交換。量産エンジンに許容されている公差を限りなくゼロに近づけた仕様になっている。

ノーマル以上のフィーリングと耐久性を両立させるに、消耗品の交換は多岐にわたる。再利用部品は厳密な測定、修正作業を施したうえで組み付ける。加工もストリートベストにするには、パワー重視とは異なるノウハウも必要。

回転系はクランクシャフトからフライホイールまで一体でバランス調整。加工でいちばんこだわったのは、エンジンのキャラクターを大きく左右するバルブのシートカットの角度。ここまでやって価格は65万7800円。

ピストンは後期型のP5エンジンの純正で統一

P5エンジンは後期型になってピストンエッジの形状が変更。燃焼効率や気流の流れが改善されているのでこちらのタイプを採用する。ピストンリングもセットで後期用に。

デモカー試乗 ザラつきなく上質な回転フィール

「ノーマルのキャラクターをキープしたストリートベスト」がテーマということなので、都内の一般道で試乗してみた。

アイドリングから振動が少なく、走り出してもビュンビュン軽い感じとまではいかないが、実用域でも滑らかで、見事に“芯”が出ている印象を受けた。普段乗りから気持ちがよく、上質な回転フィールで踏みたくなるエンジンだ。


■オートエクゼ 

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