燃料満タン1000kmの意味を考える
電気自動車(BEV)の航続距離が伸びてきた。エアコンなど走行以外にも電気を使う必要があるので実質的にはいまだ“ハナシ八割”が安心だけれども、そもそも満充電で700km以上を謳うモデルが増えている。シチハ、ゴジュウロク、560kmも走れば東京から京都までは楽勝。というわけで昨今、高速のSA・PAへの設置が進むハイパワー急速充電器を使って、トイレ休憩の合間に10分ほど補充すれば、遠方への移動も安心という状況になりつつある。
と、BEVを持ち上げてみせると、必ずこう反論する人が現れる。うちのディーゼルなら満タン1200kmや。プリウスでも1000km走るで。燃料補給なんて数分です。エトセトラ、エトセトラ。なるほど、利便性という意味でガソリンや軽油の圧倒的優位はまるで揺るがない。それは当たり前だ。それを否定するつもりは毛頭ない。けれども少し立ち止まって考えてみて欲しい。満タン1000km、どんなふうに使いこなせていますか? 日常的に東京と京都を往復するような人(まさに私)なら、その恩恵は大きい。ガソリンスタンドに寄る必要がない。道中のストレスは皆無だろう。そういう人は満タン1000kmの内燃機関モデルに乗ればいい。そうでない人はどうか。1日に50kmくらい通勤で使うような人(送迎や買い物は当然、それ以下の使用になる)などだ。1000km走るなら、おそらく1ヵ月はスタンドに行かなくていい。それはいいかも知れない。けれども自宅充電が基本のBEVでは、そもそもスタンドに行かなくていい。ということは、集合住宅住まいやなんらかの理由でガレージに充電器を設置できない人にはベターな選択だ。
ところで、リフューエルは通常、どんなタイミングでするだろうか? 毎回、満タンを使い切って燃料不足の警告灯が出たら、という律儀(?)な人もいるだろう。ところが面白い調査がある。石油連盟が調べたところによると、エンプティラインまで給油しないという律儀な人は25%程度だったのに対して、半分になったらと答えた人が約20%、そして1/3以下になったらが約50%と、およそ7割のユーザーがまずまず早めに補給することがわかっている。しかも75%くらいの人が必ず満タンにするらしい。そうであるならば、好燃費のモデルほどさらに燃料タンクを小さくして、少しでも車重を軽くするなんてことを考えても良いかもしれない。もちろん、使用するクルマのタンク容量や燃費、さらには災害の多い地域における防災意識などといった様々なバイアスが掛かるので一概には言えないけれども、ざっくり、1000km走るクルマを使う人でも500〜700kmくらい走ったらスタンドに行く傾向にある、というわけだ。
だとすれば、BEVとほとんど変わらないのではないか? 日常利用であればスタンドに行かなくていいし、SA・PAの休憩中に充電もできてしまう。我が家にガレージがあって、充電器の設営が可能だという人は、デイリーユースにBEVを検討するのも大いにありだと思う。決してBEVの伝道師ではないけれど、そのあまりの快適さに、エンジン好きの私でもBEVを日常使いテストした後は、我が家にある20年ほど前のBMWに乗りたくなくなってしまうのだから。
2026年9月第2週
2026年9月5日(土)晴れ

わずか24時間の英国滞在から帰国。早朝に羽田に着き、編集者が届けてくれた「ボルボ ES90」に乗って群馬へ。途中、磯部温泉の立ち寄り湯で弾丸出張の疲れを癒し、ランチタイムに友人と待ち合わせて大好きなラーメンを食べに関所食堂さんへ。食後、そのまま碓氷峠を越えて軽井沢へ。別の友人が主催する軽井沢モーターギャザリングという素敵なイベントを見学。夜は高崎で会食。高崎泊。
2026年9月6日(日)雨

ES90で栃木のドリームオートへ。秋のイベントについて相談。会場をどこにするかで悩んだ結果、いっそドリームオート・インター店でやろう!ということに。「ミウラ」の60周年アニバーサリーを兼ねた「ドリームモーターショー」として開催することとなった。おそらく6台程度(!)のミウラが集まる予定だ。打ち合わせ後、都内へ戻り、夜は赤坂で某編集部員と会食。都内泊。
2026年9月7日(月)雨
某誌の取材で都筑方面へ。とあるショップでメンテナンス中の「カウンタック」を取材。数奇な運命を辿った「LP400S」で、やっぱりマニアックなランボファンの多い日本にはまだまだ特別な個体があるんだなぁ、と改めて感心する。取材後、ボルボで京都を目指す。東名下りの秦野〜松田あたりが大渋滞していたので、新東名から一般道コースを選択。どうせなら、と松田町のソウルフード、餃子ラーメンをいただきに丸嶋食堂さんへ。夕方、自宅着。
2026年9月8日(火)雨

早朝にボルボを北野天満宮で撮影。取材後、大阪へ走って、6月に亡くなられたクラシックカーラリー界の大御所を見送る会へ。稲川さん、大変お世話になりました。ありがとうございました。夕方、身体のメンテナンス。夜は先斗町で國江さんのペブルビーチコンクール“クラス優勝”を祝う会を仲間たちと共に。久しぶりに3次会まではっちゃけた。
2026年9月9日(水)大雨

二日酔いに大雨、〆切多数、というわけで全日引きこもって執筆。
2026年9月10日(木)雨

〆切が終わらず、引き続き引きこもり。おやつどきには目処がつき、家内と大阪へ。京橋の立ち呑みでどて焼きと串カツをビールで流し込み、そのままTTホールでテレビ大阪の漫才番組の収録を見学。お笑いは健康に良い。
2026年9月11日(金)雨

早朝、京都をボルボで出発、東京を目指す。ES90は今、日本市場で購入できるBEV(1500万円以下)の中でおそらくナンバーワンだろう。乗った瞬間から“頭の良さ”を感じるBEVなんて初めて。面白みのない4ドアクロスオーバースタイルも、デイリーパートナーと考えれば飽きずに長く乗れそうだ。現実的なセン(「ルーチェ」や「スペクター」ではなく、という意味)で今、欲しいBEVといえばES90と「キャデラック リリック」の2択かも。そしてもう1台、欲しくなりそうなBEVがある。BMWのノイエ・クラッセ「iX3」だ。都内でES90から乗り換える。そのまま熱海へ向かって、雨のなかマツダの改良型ロードスターの試乗会に出席。新グレードのPSはもちろん、改良なったRS、RF、Sを試す。雨が降っても乗りたくなるのがロードスター。日本にロードスターというリアルスポーツカーがあってよかった。試乗会後、BMW iX3で京都を目指す。熱海の山奥に立ち寄ってなお、無給電で京都へ。
2026 9/5〜2026 9/11
走行距離 約1450km 試乗台数 6台
2025 11/1〜2026 9/11累計
総走行距離 約5万1550km 累計試乗台数 208台

