ゆるニ~ゴ~ マシンカタログ

part-1では、ホンダ・SL230、ヤマハ・ブロンコ、スズキ・バンバン200の3台でまったりツーリングを行ない、その魅力をお伝えしました。今回は発売当時の人気/不人気なんて関係ナシ!昭和~平成を駆け抜けた、令和のいまに輝く“ ゆるニ~ゴ~” なバイクを集めてみました。まずは一世を風靡したあのモデルから!

【ヤマハ TW200E】北極からストリートまでデビューから10年後にまさかの大ブレイク!

※リヤキャリアとリヤボックスマウントは社外品です。

BORN IN 1999 【ヤマハ TW200E】

新車価格:29 万 9000 円
中古車価格帯:約 15~40 万円


「スカチューン」、「ロンスイ」という言葉とセットで語られる87年登場のTW200は、もともとトレール車の新しい可能性を追求した真面目なバイクだった。当時のヤマハは軽二輪トレール車としてXTやDT、セローなどを販売していたが、同社はこの分野にまだまだ開拓の余地があると判断。北米向けのBW200をベースに超フレンドリーなTW200を生み出したのである。
そんなTWの最大の特徴は、抜群のグリップ力を発揮する極太バルーンタイヤだが、790mmの低シート高や54度のハンドル切れ角、セルフスターターの装備も同時代のトレール車とは一線を画する要素。ちなみに87年1月には、冒険家の風間深志さんがTWの大改造車で、北極点到達という偉業を成し遂げている。

残念ながらTWの人気はいまひとつだったが、TV ドラマで主人公(木村拓哉)が乗るバイクとして起用され、ストリート系カスタムの素材を欲していた若者の注目を集め、90年代後半に大ブレイクというまさかの展開に。燃料タンクを水色に塗り、白いトラッカーシート+トラッカーフェンダーそしてスーパートラップマフラーの通称「キムタク仕様」が街中に溢れた。そうした人気に便乗する形で、97年にヘッドライトを角→丸形に改めた「E」を追加し、00年には足周りや気化器の刷新、03年には排気量の拡大を実施(196→223cc)。日本仕様の生産は07年に終了したものの、北米市場では現在も角目+196㏄仕様の販売が続いている。

角型メーターは同時代のセロー
と基本構成を共有。

XT200がベースの空冷単気筒は、低中速重視の
仕様変更を実施。

前後タイヤ幅は、既存のトレール車の常識を度外視した130/180mm。舗装路重視の亀甲パターンは00年型から採用。

SPECIFICATIONS

■全長×全幅×全高:2090mm×815mm×1090mm ■ シート高:790mm ■車重:126kg ■エンジン形式:空冷4ストSOHC 2バルブ単気筒 ■総排気量:196cc ■最高出力:16.0ps/7500rpm ■最大トルク:1.6kgm/6500rpm ■ 燃料タンク容量:7.0ℓ ■変速機形式:5速リターン ■ブレーキ(前・後):ドラム・ドラム ■タイヤサイズ(前・後):130/80-10・180/80-14

【スズキ バンバン200】70sテイストを落とし込んだレジャー系ファットバイク

※写真のモデルは最終型につき2016年製、シートは社外製です。

レジャーバイクの魅力を軽二輪クラスで再現

BORN IN 2002 【スズキ バンバン200】

新車価格:43万7400円
中古価格帯:約15~60万円

大人も楽しめるレジャーバイクとして、1970年代に多くのライダーから支持を集めたバンバン50cc/75cc/90cc/125ccシリーズ。そのスタイルを軽二輪クラスで再現したのが、2002年に登場したバンバン200だ。

タイヤがF:130/80‐18・R:180/80‐14だったため、世間にはTW2000との類似性を指摘する人がいるけれど、そもそも極太バルーンタイヤの元祖はバンバン……という見方ができなくもないのである。何と言っても初代の時点で、バンバンは130mmや170mm幅のタイヤを採用していたのだから。ちなみに、TW200とは一線を画するバンバン200ならではの魅力は、十分な肉厚を確保しつつも座面が低いシートと長めのホイールベースのおかげで(各車のシート高/軸間距離は、バンバン:770/1375mm、TW:790/1330mm)、抜群の親しみやすさと快適性を実現していること。そういった資質が高く評価されたからこそ、このモデルは16年間に渡って生産が続くロングセラーになれたのだろう(タイ仕様の販売は現在も継続中)。

なお現在の中古車市場を調べてみると、ほとんどの個体で何らかのカスタムが行われているTW200とは異なり、バンバ200はノーマルが多い。その事実をどう感じるかは人それぞれだが、維持の容易さや本来の素性を味わいやすさという視点なら、TW200よりもバンバン200のほうが購入時の不安は少ないような気はする。

真横方見ても前後タイヤの太さ(厚み)がよくわかる。

メーターの文字盤はホワイトでオドメーターは装備しない。

ドラムブレーキ時代が長かったTWとは異なり、バンバンのフロントブレーキは当初からディスクブレーキ。

空冷単気筒エンジンはジェベル200/DF200E用がベース。気化器がキャブレター→燃料噴射(FI)に変更されたのは2007年から。

SPECIFICATIONS

■全長×全幅×全高:2140mm×865mm×1125mm ■シート高:770mm ■車重:128kg ■エンジン形式:空冷4ストSOHC 2バルブ単気筒 ■総排気量:199cc ■最高出力:16.0ps/8000rpm ■最大トルク:1.5kgm/6500rpm ■燃料タンク容量:6.5 ℓ■変速機形式:5速リターン ■ブレーキ(前・後):ディスク・ドラム ■タイヤサイズ(前・後):130/80-18・180/80-14

【カワサキ KLE250 アネーロ】おそらく世界初となる軽二輪2気筒アドベンチャー

※シート表皮は社外品です。

水冷2気筒エンジンは最高出力35psを発揮!

BORN IN 1993 【カワサキ KLE250 アネーロ】

新車価格:44万9000円

中古価格帯:約15~45万円

1990年代中盤の日本では、トレール車にツーリング性能を加味したXLRバハやTT-Rレイドが人気を獲得。そんな中でカワサキが世に送り出したのはオフロード直系モデルのKLX250の派生機種ではなく、専用設計フレームにGPZ~ZZR系ツインを搭載するKLE250アネーロだった。同様の素性を感じる近年のヴェルシス250と比較すると、最高出力&最大トルクはKLE250アネーロのほうが高く、車重もKLE250アネーロのほうが軽量。またヴェルシス250の前輪は19インチだが、KLE250アネーロは21インチを選択する。

水冷パラレルツインはZZR250から転用したもので、扱いやすさを重視するために最高出力は40→35psにダウンさせた。専用設計の車体フレームはスチール製のダブルクレードルタイプ。

スタック時にも活用するリヤキャリアは小ぶりながら堅牢な造りで、シートと高さを合わせており大きな荷物も積みやすい。左側にはヘルメットホルダーも付く。

SPECIFICATIONS

■全長×全幅×全高:2150mm×825mm×1165mm ■シート高:805mm ■乾燥車重:146kg ■エンジン形式:水冷4ストDOHC 4バルブ単気筒 ■総排気量:248cc ■最高出力:35.0ps/11000rpm ■最大トルク:2.4kgm/10000rpm ■燃料タンク容量:12.0ℓ ■変速機形式:6速リターン ■ブレーキ(前・後):ディスク・ディスク ■タイヤサイズ(前・後):3.00-21・120/80-17

まだまだあります、“ゆる”系オールドモデル

HONDA FTR

BORN in 2000

新車価格:42 万1200 円

中古車価格帯:約 15~40 万円

街乗りもイージーな本格的フラットトラッカー

コンセプトが理解されなかった初代とは異なり、ニ代目FTRは大ヒット。エンジンはSL230がベースでセミダブルクレードルフレームは専用設計だ。

HONDA XL230

Born in 2002

新車価格:34万9000 円

中古車価格帯:約 22~58 万円

7 0 年代を彷彿させるビンテージルック

70年代のXLやエルシノアをモチーフとするレトロスクランブラー。海外向けのCT200AGをベースとする車体にSL230系の空冷単気筒を搭載する。

YAMAHA トリッカー250

BORN in 2005

新車価格:42万1050 円

中古車価格帯:約 20~65 万円

守備範囲の広い“X”系マルチパーパス

BMXやサーフィン、スノボーなどX系スポーツの魅力を採り入れた画期的なフリーライドプレイバイク。前後タイヤは19/16インチを装着する。

YAMAHA セロー250

BORN in 2005

新車価格:46万2000 円

中古車価格帯:約 25~90 万円

初期のキャブレター搭載モデルはお手頃

二代目セローはトリッカーのエンジン+フレームを転用して開発。もちろんタイヤは21/18インチで、初代と同様のトレッキング性能を実現する。

SUZUKI DF200E

BORN in 1997

新車価格:45万5000 円

中古車価格帯:約 32~70 万円

質実なジェベルベースのミリタリールック

ジェベル200の兄弟車となるDFはアウトドア
&ミリタリーテイストを強調。巨大なキャリア
やエンジンガード、マッドフラップを装備する。

KAWASAKI 250TR

BORN in 2002

新車価格:34万9000 円

中古車価格帯:約 25~60 万円

キャラメルタイヤが似合う70’s オフ

70年代の同名車の雰囲気を再現。主要部品はエ
ストレヤと共通だが、外装や排気系は専用設計。前後タイヤは18/17→19/18インチに変更している。

※この記事は月刊モトチャンプ2024年1月号を基に加筆修正をしています