レバーを専用のHパターンモードに切り替えることで、従来のMT車のように操作す
ポルシェは、オートマチックモードも搭載したHパターン・トランスミッションを開発している可能性があることがわかった。

ポルシェはマニュアルトランスミッションの存続を目指す数少ない自動車メーカーの一つだが、マニュアル操作のフィーリングとオートマチック操作の容易さを一つのシステムで融合させようとしていると思われる特許画像を入手した。

この特許は、海外メディアが2024年8月30日にドイツ特許商標庁に提出された特許出願を発見したもので、出願日は古いにもかかわらず、特許は2026年3月5日に公開されたばかりだ。
マニュアルトランスミッションの終焉は10年以上前から予見されていた。実際、ポルシェが991世代の911 GT3から6速マニュアルトランスミッションを廃止し、7速PDKのみを提供するという決定を下してから13年が経つ。しかし、この決定に対する反発は非常に大きく、ポルシェは991.2で方針を転換し、マニュアルトランスミッションを復活させ、GT3だけでなく、それ以降の複数の911モデルで選択できるようにしたのだ。
今回「出願のタイトルは「自動車用トランスミッションのギアを選択するためのギアセレクタ装置」と題された特許は、オートマチックモードでドライブ、ニュートラル、リバースの3つのポジションを備え、レバーを前後に動かすことで選択できる可能性があるというものだ。つまり、オートマチックトランスミッションと組み合わせることで実現しようとしているのだ。また、より刺激的なドライビング体験を求めるユーザーのために、レバーを専用のHパターンモードに切り替えることで、従来のMT車のように操作することも可能なのだ。
ただし、この技術は新しいものというわけでなく、ハイパーカー・ケーニグセグCC850やキメラに搭載されているESSトランスミッションと酷似しているものだ。
ケーニグセグでは、フトレバーをドライブに設定することで従来のオートマチックトランスミッションのように機能させることができるが、ドライバーはクラッチペダルで操作するゲート式6速マニュアルトランスミッションに切り替えることもできる。
最大の問題は、ポルシェがニッチな用途を超えて実用化できるかということだろう。ケーニグセグは、数百万ドルもするハイパーカーという価格帯のモデルに、その複雑な構造を魅力の一つとして価格転嫁することができるが、ポルシェはより手頃な価格帯(一般レベルでは購入出来ない価格だが)のラインナップに、より魅力的な価格設定でこのようなトランスミッションを導入する必要がある。これは、既に洗練された実績のあるMT車とPDKトランスミッションの存在を考えると、非常に困難な課題と言えるだろう。
この新しいトランスミッションは、マニュアルとオートマチック両方の機能を備えているため、オーナーは、楽しいドライブではマニュアルモードに切り替え、渋滞時にはオートマチックモードに戻すことができる。また、このコンセプトはシフト・バイ・ワイヤ方式を採用しているため、現在のマニュアルトランスミッションよりも高い出力に対応できると考えられる。
この新技術の投資に途方もない資金が必要とされるはずだが、開発に成功すれば、今後数十年、ポルシェを支えるトランスミッションとなる可能性を秘めていると予想される。






