Porsche 718 Boxster
2.0リッターモデルの「スタイルエディション」とは?

今回取り上げるポルシェ718ボクスターは、2026年1月に日本に上陸したため10年選手の古株になっている。取材車両の「スタイルエディション」は、2022年11月に予約受注が開始された2.0リッターモデル。
「スタイルエディション」の主な標準装備は、LEDデイタイムランニングライト付バイキセノンヘッドライト、クルーズコントロール、ヒーター付スムースレザーマルチファンクションステアリングホイール、シートヒーター、2ゾーンオートクライメートコントロール、フロアマット(クレヨンのコントラストステッチ付)、ブラックのレザートリム(クレヨンのコントラストステッチング付)などとなっている。
6速MT/7速PDKが設定されていて、ハンドル位置も左右から選択できる。車両本体価格は910万円。
撮影車両には、オプションも盛りだくさん付いていて、主な装備でもPDK(47万1000円)、アダプティブクルーズコントロール/ACC(20万4000円)、レーンチェンジアシスト(9万8000円)、ポルシェエントリー&ドライブシステム(11万7000円)、LEDヘッドライト/ポルシェダイナミックライトシステム(25万4000円)、エクステリアパッケージ(ボディ同色もしくはハイグロスブラック塗装/21万6000円)、レザーインテリアパッケージ(エクステンデッド/12万2000円)、14ウェイ電動スポーツシート/メモリーパッケージ(34万5000円)、スポーツクロノパッケージ(モードスイッチ付/37万1000円)など。

さらに、ボディカラーは39万1000円の「ルビー スター ネオ」、インテリアカラーは34万6000円の「ツートーン レザー インテリア(ブラック/クレヨン)」で、オプション込みの車両価格は、1254万5000円となっている。
10年選手の718ボクスターの操作性は?

インパネをご覧いただければ一目瞭然だが、ハードスイッチは多い。ナビゲーションの地図画面自体もいまではクラシカルといえる少し懐かしい表示、解像度だ。

スポーツカーにとってハードスイッチの多さはマイナス面だけでなく、多少、古色蒼然としていてもコクピットらしい雰囲気が好みという人は少なくないはずだし、筆者も久しぶりに718のステアリングを握ったが、操作に戸惑うことはなかった。ただし、センターディスプレイで多階層化しながらハードスイッチを減らす方向性になるのは、見た目のスマートさだけでなく、コスト削減にも寄与するだけに、ポルシェであれば比較的新しい「タイカン」などの例からも間違いないだろう。

先述したように、右ハンドルの取材車両は、ステアリングコラム右側、ダイヤル式ライトスイッチの左隣にある「ポルシェエントリー&ドライブシステム」の回転式ノブ(ダミーキー)を使って始動する。
ダイヤル式ライトの操作性はシンプルで、「AUTO」にするとデイタイムライトが自動で点灯する。なお、取材車両は、ポルシェダイナミックライトシステム付なので、ダイナミックコーナリングライト、交差点などで大きく曲がる際、斜め前方を照らすスタティックコーナリングライト、速度感応式ヘッドライト制御などが含まれている。
センターコンソールに多数のハードスイッチを用意

PDKのシフトレバーはストレートタイプで、左に倒すとマニュアル感覚の変速が可能。右でシフトアップ、左でシフトダウンのパドルシフトも備わる。シフトレバー、パドルシフトともに一般的といえる操作性で、操作もしやすい。電動パーキングブレーキのレバー式スイッチは、ダイヤル式ライト操作部右下に配置されている。

シフトレバー下にハザード、セントラルロック、アイドリングストップのオン/オフ、コンバーチブルトップのオープン、クローズ用スイッチを配置する。コンバーチブルトップの開閉時間は約9秒で、操作時はスイッチを押し続ける。

ハードスイッチの多さを印象づけている2ゾーン式フルオートエアコンは、シフトレバーの前方にある。中央に温度などが表示され、両サイドに温度設定用トグルスイッチを用意。オートモードをオンにする「AUTO SYNC」、「AUTO MAX」、送風量と送風口の設定、リヤウインドウとドアミラーヒーター、フロントウインドウのデフロスター、内気循環用スイッチなども配置している。
ウインカー、ワイパーの操作性

レインセンサー付ワイパーはステアリングコラム右側に用意し、オート、ハイ/ロー、間欠などの設定が可能だ。ヘッドライトウォッシャーはレバー根元寄りのスイッチを操作する。ワンタッチ付ウインカーは左側にあり、マルチファンクションディスプレイでワンタッチウインカーのオン/オフも可能だ。

また、オプションのアダプティブクルーズコントロール(クルーズコントロール付)は、ウインカーレバーよりもさらに下奥にあるレバーを使う。レバー先端を押すとシステムがオンになり、下にレバーを下げるとシステムがセットされ、セット中にレバーを上下させると設定速度を上げ下げできる。レバーを奥に押すと一時的に解除され、手前に引くと前回セットした設定に戻る。
ナビ、オーディオ関連は?

ナビ、オーディオ関連もクラシカルな操作系だが、ハードスイッチ中心なので使用頻度の多い機能は操作しやすい。助手席側にチューナー、メディア、ソース、電話を、運転席側にナビ、MAP、CAR(車両設定)、HOME用スイッチを用意する。

オーディオメディアは、CD/DVD、SDカード、SIMカード、USB、Bluetoothなどのほか、USBタイプAの接続により「Apple CarPlay」にも対応。ナビゲーションは、地図データがインストールされた7インチタッチスクリーンで、「Apple CarPlay」にも対応するため各種ナビアプリも使用できる。

さらに、運転席の3連メーターのうち右側の4.6インチTFTディスプレイにも、ルート案内(矢印表示や簡易マップ)を表示させることができる。ナビ、オーディオ、電話の音声操作にも対応するが、AIを使った自然対話式ではなく、特定のコマンドを発話する必要がある。なお、取扱説明書にはコマンド一覧が表示されているが、使いこなすには相当な慣れが必要だ。
ステアリングスイッチをチェック

ステアリングまわりでは、ステアリングスイッチ左側で主にオーディオ、通話系の操作が可能で、ロータリー式ボリュームダイヤル、電話、カスタム用ボタン(ナビの目的地、オーディオ切替などが可能)を配置。

ステアリングスイッチ右下にはモードスイッチ(スポーツクロノモードスイッチ)も用意している。PDKは、中央のボタンを押すと20秒間、エンジンレスピンスを最大化するスポーツレスポンスモードをはじめ、ノーマル、スポーツ、スポーツプラス、パーソナルから好みに応じて走行モードの切替が可能だ。

操作系はクラシカルといえるが、視認性、操作性も基本的には良好だ。ただし、ナビゲーションの古さやCD/DVDなど、いまや古めのオーディオメディアで、Apple CarPlayもUSBタイプAの有線接続にとどまっている。
