Porsche Taycan Turbo GT with Manthey Kit

マンタイ初となるBEV用アップデートキット

ポルシェ タイカン ターボGT ヴァイザッハ・パッケージ装着車用「マンタイ・キット」。
これまで様々なモデルで展開されてきた「マンタイ・キット」が、初めてフル電動モデル向けに開発された。

サーキット志向のカスタマーに向けて特別開発された「マンタイ・キット(Manthey Kit)」は、これまで多くのポルシェ製スポーツカー向けに提供されてきた。今回、ポルシェは初めてフル電動スポーツカー用キットを開発し、「タイカン ターボGT ヴァイザッハ・パッケージ」のパフォーマンスをさらに高い次元へと引き上げている。

ポルシェのテストドライバーを務めるラース・カーンは、マンタイ・キットを装着したマシンでニュルブルクリンク・ノルトシュライフェにおいて新記録を樹立した。大規模なエアロダイナミクスの改良により、ダウンフォースは標準モデル比で3倍以上に向上。サスペンションとドライブシステムも最適化され、最高出力は標準モデル比で20kW高い600kW(816PS)へと引き上げられた。さらに「アタックモード」を選択することで、10秒間、最大130kW(177PS)のブーストが加わる。マンタイ・キットは、2026年6月からタイカン ターボGT ヴァイザッハ・パッケージの全オーナー向けに、後付けキットとして販売される。

ポルシェAGのタイカン担当モデルライン責任者を務めるケビン・ギークは、マンタイ・キットの発売を受けて次のようにコメントした。

「新たに開発されたマンタイ・キットは、タイカン ターボ GTに、唯一無二のアップデートを提供します。マンタイ・レーシングとポルシェから集まった少数精鋭のプロジェクトチームは、マンタイのDNAをBEV向けキットへと落とし込むことに成功しました」

タイカンが再びノルトシュライフェの頂点に

ポルシェ タイカン ターボGT ヴァイザッハ・パッケージ装着車用「マンタイ・キット」。
テストドライバーのラース・カーンがドライブしたマンタイ・キット装着車が、ニュルブルクリンクにおいてフル電動エグゼクティブカークラスでラップレコードを更新した。

ニュルブルクリンク・ノルトシュライフェにおけるラップレコードは、マンタイ・キットが持つ優れたパフォーマンスを証明するかたちとなった。開発ドライバーのカーンがステアリングを握ったマンタイ・キット装着車は、全長20.832kmのサーキットを6分55秒533でラップし、フル電動エグゼクティブカークラス最速記録を9秒以上更新するタイムを刻んだ。

同時にカーン自身が2023年10月にタイカン ターボ GT ヴァイザッハ・パッケージ装着車で記録したタイムを12秒も上まわった。なお、このラップタイムは現地で立ち会った公証人によって正式認定。ドライブを終えたカーンは、次のように振り返った。

「マンタイ・キットはタイカン ターボ GT ヴァイザッハ・パッケージ装着車を究極のサーキットツールへと変貌させます。ノルトシュライフェでは高速区間やブレーキング時における安定性と安心感の向上をはっきりと感じることができました」

「大幅に向上したエアロダイナミクス、さらに高性能タイヤ、そしてボタンひとつで使用できる増強されたオーバーブーストによって、従来のベストタイムを更新することができました」

3倍に増加したダウンフォース

ポルシェ タイカン ターボGT ヴァイザッハ・パッケージ装着車用「マンタイ・キット」。
大型エンドプレート付きリヤウイングなど、エアロダイナミクスのアップデートが行われ、ダウンフォースは3倍にまで増加した。

マンタイ・キットは、より高められたダウンフォース、強化されたドライブトレイン、そして改良型サスペンションが含まれる。パフォーマンス制御システムも再調整され、専用開発された軽量ホイールと特別なサーキット向けタイヤ(ピレリ PゼロトロフェオRS)に最適化された。

アップデートの中核となるのは、エアロダイナミクスの改良だ。これによりダウンフォースはベースモデル比で3倍以上へと増加。200km/h走行時の総ダウンフォースは95kgから310kgへ向上を果たした。最高速度は305km/hから310km/hへ引き上げられ、その速度域では約740kgもの総ダウンフォースを発生。これにより、より高いコーナリングスピードと優れた車体安定性を実現している。

エアロダイナミクスアップデートには、大型エンドプレート付き新型リヤウイング、改良型フロントディフューザー、延長フィンを備えた高性能リヤディフューザー、大型化されたアンダーボディ用エアディフレクターが含まれる。

リヤホイールに装着されるカーボン製エアロディスクも空力効率を向上。リヤウイングとフロントディフューザーは調整が可能で、サーキットに合わせて低ダウンフォース仕様と高ダウンフォース仕様を選択できる。

手が入れられたフル電動パワートレイン

ポルシェ タイカン ターボGT ヴァイザッハ・パッケージ装着車用「マンタイ・キット」。
今回、マンタイ・キットとしては初めてパワートレインにも手が加えられ、最高出力が20kWも向上した。

今回、マンタイ・キットとして初めてパワートレインの改良も実施された。高電圧バッテリー、制御ユニット、パルスインバーターの最適化により、走行中の最大放電電流は1100Aから1300Aへ向上。これによりシステム出力は20kW増の600kWとなり、ローンチコントロール使用時の最大トルクは1270Nm(+30Nm)へと増強された。

マンタイ・デザインによる専用ホイールは、サイズアップしながら標準ホイールより軽量。さらにチタン製ホイールボルトを採用したことでバネ下重量を低減し、標準の軽量ホイール比で3kg以上の軽量化を実現した。

さらにポルシェ・アクティブ・ライド、前後アクスルステアリング、4輪駆動システム向けに特別開発されたシャシーセッティングを導入。俊敏性、コーナリング中のグリップ、ステアリング精度が大幅に向上した。大径化されたブレーキディスク(フロント440mm/リヤ410mm)と高性能ブレーキパッドを備えた新型ブレーキシステムにより、制動力も高められている。

ポルシェ タイカン ターボGT「マンタイ・キット」を動画でチェック!

最強のフル電動パフォーマンスカーとして完成した「ポルシェ タイカン ターボ GT」。その開発には、新たな試みが数多く導入されている。

1100PSを超えるパワーを実現した「ポルシェ タイカン ターボ GT」に施された様々なアップデートとは?

フル電動パフォーマンスカー「ポルシェ タイカン ターボ GT」は、市販ポルシェで最もパワフルなモデルに君臨する。パフォーマンスに注力したこのスポーツセダンは、ライバルたちを遥かに凌駕する走行性能を発揮。ローンチコントロール使用時の最高出力は760kW(1034PS)、オーバーブーストを使うことで2秒間最大815kW(1108PS)にも達する。