北欧クラシックを現代仕様へ!
“乗れる旧車”を追求したP1800ES
我々がイメージする“ボルボ”とはひと味違う、美しい曲線をまとったP1800ES。そのルーツを辿ると納得だ。1960年に登場した初代P1800は、北米市場をターゲットに開発された2ドアスポーツクーペで、デザインはイタリアのカロッツェリア、ボディ製作はイギリスのジェンセン社が担当した多国籍モデルだったのである。
その後、完全ボルボ製となるP1800Sを経て、1970年には機械式インジェクションを採用したP1800Eへ進化。そしてシリーズ最終モデルとして登場したのが、3ドアスポーツワゴン化されたP1800ESだ。

そんなP1800ESのスタイルに惚れ込み、10年以上探し続けてオーナーとなったのが小鍛冶さん。ボルボアマゾン、240、760と乗り継いできた生粋のボルボ好きであり、このクルマも12年前に手に入れたという。

しばらくは純正状態を楽しんでいたものの、純正のボッシュ製機械式インジェクションは夏場に不調を起こしやすく、安心して乗れないこともあった。そこで実施したのが、日産SR20DE+4速ATへのパワートレイン換装だ。

エンジンルームにはSR20DEが驚くほど自然に収まり、ヘッドの“NISSAN”ロゴもスムージング加工。制御系はSR純正ECUを流用し、さらに電動パワステ化まで実施したことで、クラシックカーとは思えない快適性を獲得している。

また、P1800ES最大の特徴とも言える全面ガラスゲートを持つワゴンボディは積載性も抜群。趣味のキャンプ道具を積み込める実用性も大きな魅力となっている。


足元には195/60R15タイヤをセットし、マフラーは純正イメージを崩さない細身デュアルテールのワンオフ品を装着。見た目の世界観を壊さず、現代的な使いやすさだけを巧みに取り入れているのだ。

唯一の悩みはエアコンレスなこと。最近の夏は助手席の奥様から不満も出るそうだが、それも旧車ライフならではの味と言えるかもしれない。
●取材イベント:Red Bull Tokyo Drift 2026

