一度の給油で300km近く走る!「給油回数」が減るのもメリットだ
今回登場する125ccクラスの実用スクーターは、メーカー独自の「低フリクションと高出力化」を追及したエンジンを全車で採用。いまやリッター50km超えが当たり前になっているのだ。これだけ走れば「充電時間を待たずに済むしEV車でなくてもいいんじゃない?」と思ってしまうほど優秀だ。とうぜん燃費性能が高ければガソリン代を節約できるし、給油する回数そのものが少なくなる。筆者はそこそこ距離を走るバイク通勤をしているため、余裕を持って一日おきに給油するのが基本なのだが、それが二日に一回、三日に一回になるだけでも、毎日の負担はかなり違ってくるだろう。
さらに言うと、給油のしやすさも気になるところだ。フロント側に給油口を配置して荷物を降ろさず給油できるモデルもあれば、キーの抜き差しなしで操作できたり、シート下収納とスペースを共用するモデルなど、各メーカーの工夫が見える。
というわけで今回は実燃費に近いWMTCモード燃費とタンク容量から理論上の航続距離を算出しながら、実際の使い勝手まで含めて比較してみた。燃費が良いとガソリン代だけでなく、スタンドへ寄る回数そのものが減る。カタログスペックには表れない、そんな”毎日使う道具”としての性能も、実用スクーター選びでは大切なポイントなのである。
■HONDA LEAD125 吸排気効率の高い4バルブエンジンを採用
WMTCモード燃費:49.3km/L
燃料タンク容量:6.0L
理論航続距離:約296km

大容量6Lタンクを採用するリード125は、今回比較した5台の中でもトップクラスの航続距離を誇る一台。吸排気効率を高めるうえで有利な4バルブを基本機構に持ち、さらにさまざまな技術を投入した「eSP+」水冷エンジンを採用している。スマートキーを携帯していれば、スイッチ操作だけで給油口をオープンできるのも便利なポイントだ。給油口はフロント側に配置されているため、シート下収納に荷物を積んだままでも給油できるなど、毎日の使い勝手をしっかり考えた設計となっている。
スイッチ操作で解錠する燃料タンクリッド

スライド開閉式の燃料タンクリッドを配置。スマートキー・システムにより、スイッチ操作でリッドの解錠ができ、給油口のリッド部分がゆっくりと開く。フューエルキャップは捻って開けるタイプとなっている。
■HONDA Dio110 空冷110ccエンジン「eSP」を採用
WMTCモード燃費:55.6km/L
燃料タンク容量:4.9L
理論航続距離:約272km

今回の比較ではトップとなるWMTCモード値55.6km/Lをマーク。タンク容量こそ4.9Lだが、燃費性能の高さで十分な航続距離を確保している。給油口はシート下にあり、給油時はシートを開けるスタイル。取り外したキャップを置ける受け皿が用意されているなど、細かな使い勝手にも配慮されている。
シートを開けて給油するタイプ

燃料タンクが車体後方にあるため、シートを開けて給油を行う。給油口が水平なため注ぎやすく満タン時が分かりやすい。取り外した燃料キャップを置いておく凹みがあるのは親切だね。
■YAMAHA JOG125 走りと燃費性能をバランスさせた「BLUE CORE」エンジンを採用
WMTCモード燃費:51.9km/L
燃料タンク容量:4.0L
理論航続距離:約208km

高効率燃焼、高い冷却性、ロス低減の3点にフォーカスしたヤマハ独自の「BLUE CORE」エンジンを生かし、50km/L超えの燃費を実現。車体がコンパクトなため燃料タンク容量は少ないものの、給油口がフロント左側にあるため、シート下収納の荷物を気にする必要がない。毎日使うスクーターだからこそ、この手軽さは思いのほかありがたい。
給油口はキー操作で開閉する

フロント左側に給油口があるのがヤマハ車の特徴。給油口の位置が高くガソリンを注ぎやすい。キーを差し込んでオープンするオーソドックスなタイプだ。
■YAMAHA AXIS Z
WMTCモード燃費:51.9km/L
燃料タンク容量:5.5L
理論航続距離:約285km

ジョグ125と同じく50km/L超えの優秀な燃費性能に加え、ジョグ125より1.5L多い5.5Lタンクを組み合わせることで長い航続距離を実現。給油口はフロント左側にあり、キーを回してオープン、閉める時は上から押し込むだけというシンプルな構造。通勤や買い物で頻繁に使うほど、この扱いやすさが効いてくる。
給油口はキーを回してオープン

給油口はフロントの左側にあり、キーを回してオープンする仕組み。給油口を締める際は上から押し込むだけでロックする。
■SUZUKI BURGMAN STREET 125EX SEP-αエンジンを採用
WMTCモード燃費:53.8km/L
燃料タンク容量:5.5L
理論航続距離:約296km

エンジンは、燃焼効率を上げ、フリクションロスを低減することにより、パワーを落とすことなく優れた燃費を実現したスズキ独自の「SEP(SUZUKI ECO PERFORMANCE)エンジンをさらに進化させた、SEP-αエンジンを採用。5.5Lタンクの組み合わせにより、リード125に迫るロングレンジを実現。給油口はシート下収納スペース後方に配置されており、給油時はシートを開けるタイプだ。
給油口はシート下後方にレイアウト

給油口はシート下収納スペースの後ろ側。キャップはキーなしで開閉できる。万が一ガソリンが溢れた時の溝があるが、給油時にはこぼさないように注意したい。
燃費などの数値は2026年6月のメーカー公式サイトを参考にしています
【モトチャンプ編集部】