デモカー「ALPHARD MODELLISTA Conceopt」

今回の『OTOTEN2026』に展示されたアルファードは『東京オートサロン2026』で展示された「ALPHARD MODELLISTA CONCEPT(アルファード・モデリスタ・コンセプト)」から、さらにサウンドを作り込んだもの。

『OTOTEN2026』のモデリスタブースに用意されたデモカー「アルファード・モデリスタ・コンセプト」。

これまで同様にパイオニア・カロッツェリアのスピーカー、トゥイーター、サブウーファー、DSPを使用し、モデリスタが理想とするサウンドをパイオニアと共同で作り上げている。特に今回は、より理想のサウンドに近づけるために、前回は純正位置だったフロントのトゥイーターをAピラーに埋め込んできるのが大きな違いとなっている。

Aピラーに埋め込まれたトゥイーター。

トゥイーターのAピラー埋め込みはもちろんのこと、ドアスピーカーはグリルをワンオフ制作したことに加え、スピーカーをギリギリまで嵩上げして装着。そのため、カバーは極めて薄いものになっている。また、ラゲッジルームフロアに設置されるサブウーファーも専用のボックスに収められている。

設置場所アルファード10スピーカー仕様(オリジナル)モデリスタプレミアムサウンドシステム装着製品
フロントトゥイーター9cm Coaxミッドレンジ/トゥイーター3.6cmトゥイーター(Aピラー埋め込み)TS-V174S
フロントドアスピーカー18cm フルレンジ17cmウーファー(スピーカーグリル試作)
リヤトゥイーター2.5cm トゥイーター2.9cmトゥイーターTS-C1740S
リヤスライドドアスピーカー16cmフルレンジ17cmウーファー(スピーカーグリル試作)
サブウーファー25cmサブウーファー(専用ボックス試作)TS-Z10LS2
アンプSWF用AMPPRS-D800
DSPDSP(4ch)DEQ-2000A
サウンドシステム構成

サウンドシステムの構成とノーマルとの違いは上記表の通り。今回の試聴体験はスマートフォンの音源をクルマのヘッドユニット(純正)を介さず、DSP(デジタルサウンドプロセッサ)経由で鳴らしている。その方が、モデリスタが理想とするサウンドを再現できるとのことだ。

ラゲッジルームフロアに設置されたサブウーファーとパワーアンプ、DSP。

“空間で感じる、表現力豊かな音響体験”

『東京オートサロン2026』の段階では80点と評価した完成度は、今回の『OTOTEN2026』では90%まで高められたという。音源の魅力はそのままに、ボーカルの息遣いや繊細な響きを丁寧に再現。車内で理想的な音場を作り上げている。

Aピラーに埋め込まれたトゥイーター。

さらに、前席と後席ではサウンドの聞こえ方が異なっており、前席では圧倒的な音の力強さを味わうのに対し、後席ではキャプテンシートでゆったりとくつろいで音楽を楽しむという、まさにアルファードの前後席の違いがサウンドでも味わえた。

フロントドアスピーカー。スピーカーグリルを自作し、ウーファー位置を最適化している。
リヤドアスピーカー。ウーファーユニットをなるべく室内側に寄せたため、カバーはホームオーディオのように薄いものとなった。
リヤドアスピーカー。ウーファーの位置はスライドドアのクリアランスのギリギリまで攻めた。
リヤドアトゥイーター。

前席では歌手が目の前のステージ歌っているような臨場感を、後席ではコンサートホールでの演奏を聴くような、そんな音響体験がアルファードで実現されていた。

サブウーファーは専用ボックスを制作してセット。カロッツェリア「TS-Z10LS2」は、現在日本では扱われていない製品だ。
アンプはカロッツェリア「PRS-D800」(250W×2・ブリッジャブルパワーアンプ)を装着。DSPは同じく「DEQ-2000A」。

2027年の市販を予定

今回の展示車両はあくまでデモカー。理想のサウンドを再現するためにトゥイーターをAピラーに埋め込んでいるが、実際にはカーテンエアバッグなどもあり、市販車で実現するのは難しい。市販する際にはデモカーと同じサウンドを再現する別の装着方法になるはずだ。例えば、『東京オートサロン2026』展示時のように、純正位置で装着方法を工夫するが、カロッツェリアの車種専用取り付けキットのようなものが用意されるか、大いに気になるところだ。

カロッツェリアのトゥイーター車種専用取り付けキット(写真はジムニー用)。

市販時の構成としては、デモカーと異なりDSPは使わず、純正のヘッドユニットを使用する形でスピーカー、トゥイーター、サブウーファーの組み合わせとなる。新車装着はもちろん、後付けするにしてもディーラーでキットを組むだけでデモカーのサウンドを再現することは目指しているそうだ。
そこから先、さらにサウンドカスタムを楽しみたいユーザーはDSPを導入して、さらに好みのチューニングも可能となる。

デモカーに装着されるカロッツェリアのカスタムフィットスピーカー「TS-V174S」(17cmセパレート2ウェイスピーカー)。「V」シリーズはカスタムフィットスピーカーのハイエンドモデル。
デモカーに装着されるカロッツェリアのカスタムフィットスピーカー「TS-C1740S」(17cmセパレート2ウェイスピーカー)。「C」シリーズは2024年にフルモデルチェンジされた最新機種。

昨今のクルマはヘッドユニットやスピーカーの交換が難しくなっており(純正で高性能サウンドシステムを採用しているクルマもあるが)、カーオーディオカスタムの敷居はますます上がっている。そのような状況で、メーカー直径のカスタムブランドが、ディーラーで装着できるオーディオカスタムキットを、比較的手頃な価格で提供することは、カーオーディオカスタム入門にもうってつけだ。

カロッツェリアのDSP「DEQ-7000A」(左)と「DEQ-2000A」(右)。オーディオカスタムのニューアイテムとして期待される。デモカーには「DEQ-2000A」を装着。

デモカーは『東京オートサロン2026』の流れでアルファードとなったが、展開する車種はアルファードにとどまらないという。おそらく、人気車やカスタム需要のある車種を中心に展開されるだろう。市販化の予定は2027年を目指すという。

五感はもちろん嗅覚も

このデモカーで体験できる「五感に響く室内空間」はサウンドに限ったものではなく、嗅覚もまた大きな要素だ。オリジナルレシピのフレグランスを3種類用意しており、極上の音響と合わせて楽しむことができる。

モデリスタブースのフレグランス。

用意されたフレグランスは3種類。
「ほんのりとしたスパイシーさが奥深くに香る、温かみと落ち着きのあるウッドの香り」である「#0 URBAN OASIS」。

「#0 URBAN OASIS」
原料とブレンド内容は、ホーウッド、ロサリナ、ベルガモット、レモン、クローブ、など

「都会をしなやかに生きる強さと優しさ。静けさの中に真の強さを宿したハーバルフローラルの香り」あ女性ユーザーをターゲットイメージとした「#1 GRACE」。

「#1 GRACE」
原料とブレンド内容は、ベルガモット、ゼラニウム、ローズ、ローズマリー、シダーウッド、など

「#2 NOMAD」は「洗練された都市の空気と素朴な自然の息吹。相反する魅力をひとつに繋ぐシトラスウッドの香り」で、ヒノキやヒバなど木の香りが調合されており、ほかの2種類とはかなり異なる香りの印象だった。

「#2 NOMAD」
原料とブレンド内容は、ヒノキ、ライム、カルダモン、ヒバ、シダーウッド、など

車内では「#0 URBAN OASIS」が薫かれており、エアコンの風に乗って前席だけでなく後席にも香りが届いていた。ブースには香りを聴くサンプルも用意されており、アンケートに答えるとサンプルアロマをプレゼントしていた。

『OTOTEN2026』モデリスタブース。