ジェイテクトは9月30日、同社の『コラムアシストタイプ 電動パワーステアリング(以下、C-EPS)』が、国立科学博物館の『未来技術遺産』に登録されたと発表した。

このC-EPSは、ジェイテクトが開発を進め、1988年にスズキの軽自動車『セルボ』に搭載された電動パワーステアリング。世界で初めて電動パワーステアリングの実用化と量産化を実現した技術(同社調べ)だ。

当時、自動車の普及に伴って軽自動車の需要が拡大するなか、女性や高齢者にも運転しやすいクルマとして、パワーステアリング搭載へのニーズが高まっていた。だが、当時主流だった油圧式パワーステアリングは、エンジンの力で油圧ポンプを作動させる仕組みだったため、小型エンジンを搭載する軽自動車では負担が大きいという課題があった。
そこでジェイテクトは、軽自動車向けに電動パワーステアリング『C-EPS』を開発。1988年にセルボへ搭載され、世界初となる電動パワーステアリングの実用化・量産化につなげた。
C-EPSは軽自動車の快適性向上だけでなく、その後、登録車への搭載へと広がったことで、自動車全般の省エネルギーや燃費向上にも大きく寄与した。こうした点などが認められ、今回『未来技術遺産』への登録に至った。

ジェイテクトが開発したEPSは1988年の誕生以降、世界各国の自動車メーカーに広く採用され、2015年にはグローバル累計生産台数が1億台を突破。同社は現在に至るまで、EPS世界シェアNo.1のリーディングサプライヤーとして、安全で快適、環境にやさしい自動車づくりに貢献してきた。
1988年の世界初となるEPS量産化から、2025年の『Syncusteer(シンカステア)』の量産化まで、ジェイテクトは操舵技術の進化を続けてきている。同社は今後も「車の曲がる」を支えるソリューションとして、モビリティ社会の未来に貢献するとしている。
今回、C-EPSが登録された『未来技術遺産』は、国立科学博物館が定める登録制度によって保護される文化財で、正式名称は『重要科学技術史資料』。過去の科学技術史資料のうち、科学技術史において重要な成果を示し、未来へ引き継ぐべき遺産として登録されるもので、日本の科学技術の発展に重要な意義を持つ資料を選定し、その保存を目的としている。
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