KW automotive japan
BMW M2(G87)
進化を続けるKWサスペンション

KWオートモーティブジャパンおよび橋本コーポレーションが、G87型M2の発売当初からじっくりと育て上げた1台だ。その軸となるのは、KWサスペンションによる足まわりの構築と、アクラポヴィッチのエキゾーストシステム、さらにエアロダイナミクスパーツである。
KWは車高調整機能付きのローダウンスプリングによるHASに始まり、その後、ストリート向けハイエンド車高調のV4へとアップグレードした。さらに最高峰スペックのV5、それもサーキット走行向けクラブスポーツへと駒を進めた。Vの後に続く数字は、減衰力の調整幅と細分化を示す。V4であれば減衰力の伸び側に加え、縮み側の低速域、高速域を個別に調整できる3ウェイ方式。V5になると減衰力の伸び側と縮み側ともに、低速域と高速域を個別に設定できる4ウェイ方式となる。クラブスポーツは、よりサーキットスペックに振ったもの。ハイグリップタイヤを履いてサーキットを往復するような使い方を想定した製品だといえる。
質の高い乗り味を実現



とはいえ、数字が増えるほどガチガチに硬くなるのではなく、クラブスポーツだからといって街乗りで我慢を要するわけでもない。特にV3以上で採用されるツインバルブコンプレッション(TVC-A)技術やバイパスバルブなど、KWならではの特殊構造が質の高い乗り味を実現する。特に速度を上げるにつれて、しなやかさが際立つのが印象的だ。極端に跳ねることもなく、段差やアンジュレーションがあっても、へばりつくように路面を掴んでいく。ハイスピードで段差を乗り越えても一発で収束する。ロングドライブも疲れ知らずで、サーキットはおろかストリートであっても大きな武器となることを知った。もちろん、先述した調整幅の広さときめ細かさを活かし、セッティングに没入する愉しみもある。
最高峰の性能とサウンドを提供するアクラポヴィッチ

そのうえで気分を高揚させてくれるのが、アクラポヴィッチのエキゾーストシステムだ。ペダルやシフトの操作、その一挙手一投足がタクトを振るように、芸術的なサウンドで返してくれる。実際、本当に上がるのは気分よりもむしろ性能だ。最高出力3.9kW、最大トルク13.5Nmも向上し、特に中低速域のトルク特性は一段と厚みを増す。純正比ー7.3kgという軽量性能も効果を発揮しているはずだ。音量ではなく音質にこだわり、性能向上を絶対条件とするアクラポヴィッチは、最高峰と呼べるだけのことはある。
「流体を最適化する」エアロパーツ


エキゾーストシステムに組み合わせるリヤディフューザーに加え、近年はリヤウイングなどエアロダイナミクスパーツも増えてきた。それが排気流であれ、ボディに流れる空気であれ「流体を最適化する」という意味では変わらない。足まわりのマイスターとして理想像を突き詰めるのがKWなら、アクラポヴィッチは流体のマイスターとして、車種ごとのベストアンサーを導き出す。
KWの製品はTUV認証を、アクラポヴィッチはヨーロッパのECE規則に則ったEマーク取得を前提としている(モータースポーツ用など一部例外あり)。社会適合性も満足させる不滅の血統は、時代が変わりモータリゼーションが変容しようとも、常に最高峰に居続けるのだと確信した。
REPORT/中三川大地(Daichi NAKAMIGAWA)
PHOTO/山本佳吾(Keigo YAMAMOTO)
MAGAZINE/GENROQ 2026年11月号
PRICE LIST
KW V5 クラブスポーツ:203万5000円
BBSジャーマニー CI-Rアンリミテッドホイール(前9.5×20/後10.5×20):ask
アクラポヴィッチ・スリップオンライン:108万6800円
アクラポヴィッチ・テールパイプセット:43万4500円(八角形)/40万1500円(丸型)
アクラポヴィッチ・リアディフューザー:39万7100円
アクラポヴィッチ・リアウイング:91万1900円(カーボン)/95万7000円(チョップドカーボン)
アクラポヴィッチ・フィッティングキット:3万5200円
【問い合わせ】
KWオートモーティブジャパン
TEL 075-771-7351
https://www.kwsuspensions.jp
橋本コーポレーション
TEL 075-761-7351
https://www.h-c.co.jp

