極細のライトとシャープなバンパーで横への広がりを強調し、リヤには「インフィニティノット」のテールランプを配置

BYD(比亜迪)は、パリモーターショーで新型SUV「ATTO 8」を初公開した。欧州ではATTO 2、ATTO 3、SEALION 5、SEAL UとSUVを展開しており、ATTO 8はその最上位となるフラッグシップモデルだ。3列シートの7人乗りで、パワートレインはBEVのみ。後輪駆動と四輪駆動の2タイプを設定し、2027年第1四半期から欧州各国の販売店で取り扱いが始まる。

ボディサイズは全長5040mm、全幅1996mm、全高1760mm。フルサイズSUVに属する大きさで、7名の乗員とその荷物を無理なく収めるという。

エクステリアはBYDのデザイン言語を発展させたもの。フロントは極細のデイタイムランニングライトとマトリクスLEDヘッドライトを一体化し、その下にシャープな角をもたせたバンパーを組み合わせた。左右へ広がるような造形でワイドさを強調し、力強い表情をつくっている。

サイドはフロントドア前端に入る鋭いキャラクターラインが起点。これがくっきりとしたショルダーラインとなってボディ側面を走り、リヤホイールアーチ上の張りのある膨らみへと続く。ルーフまわりではCピラーをブラックアウトし、Dピラーにはクロームの加飾を施した。ボディを長く見せる効果を狙ったもので、広い室内空間を外から感じさせる造形でもある。

リヤは中央の光るBYDロゴを挟み、左右に「インフィニティノット(無限の結び目)」と呼ぶテールランプを配置。細長いランプの中に、矢羽根を編み込んだような光のパターンが並ぶのが目を惹く。ルーフ後端にはスポイラーをすっきりと一体化し、リヤクオーターパネルには控えめなエッジを設けて空気の流れを整えた。空力性能を高め、航続距離を伸ばすための工夫というわけだ。

26インチのワイドなヘッドアップディスプレイを採用。3列目まで快適性に配慮した7人乗りのキャビン

コクピットにはドライバー正面に10.25インチのデジタルメーター、ダッシュボード中央に15.6インチのタッチスクリーンを配置し、さらに26インチのワイドなヘッドアップディスプレイを備える。ダッシュボードはドアトリムとつながるシャープな角を設けて室内に一体感をもたせ、要所にはスエードレザーを含むソフトな素材を張った。

インフォテインメントシステムはGoogleビルトインで、Googleのナビゲーションやアシスタント、Google Playストアに対応する。

キャビン全体は2.39㎡のパノラミックガラスルーフによって明るい雰囲気を演出。シートはグレードを問わず、すべて本革。前席と2列目の左右席には、ヒーター、ベンチレーション、マッサージ機能を備える。

荷室容量は3列目まで乗員が座った状態でも270Lを確保。2列目と3列目を倒せば1960Lまで拡大する。さらにボンネット下には136Lのフロントトランクを備え、泊まりがけの旅行用バッグも収まるという。

欧州のBYD車で初めて、第2世代ブレードバッテリーを搭載してFLASH充電に対応

メカニズム面での注目は、欧州のBYD車として初めて搭載した第2世代ブレードバッテリーと、それに対応するFLASH充電だ。115kWhの大容量バッテリーを10%から70%まで5分、97%まで9分で充電。充電性能が大きく落ちる-30度の環境でも、20%から97%まで12分で充電できる。10〜97%の充電時間は、ライバルのSUVが10〜80%に要する時間の約3分の1だという。BYDは2027年末までに、欧州でFLASH充電に対応する充電ステーションを3000カ所に拡大する計画だ。

BYDの李柯(ステラ・リー)執行副総裁は発表会で、FLASH充電はEVに求められてきたブレークスルーであり、給油と同じ速さで充電できることで航続距離への不安を取り除くと語った。