「デリカミニ」のデザインを継承? 次期型はタフなコンパクトミニバンへ
三菱自動車のコンパクトミニバン「デリカD:2」に、次世代モデルの登場が予想されている。スズキ「ソリオ」をベースとする現行型から、三菱独自のデザインを強調したモデルへ進化する可能性がある。さらに、日産との協業拡大によって開発体制そのものが変わるシナリオも浮上。スクープ班が制作した予想CGとともに、その姿を探る。

三菱自動車のコンパクトミニバン「デリカD:2」が、次世代モデルで大きな転換期を迎える可能性がある。
デリカD:2は、2011年に初代が登場したコンパクトな2列シートミニバンだ。スズキ・ソリオのOEM供給車として誕生し、全長4mに満たない取り回しのよいボディと、両側スライドドアによる優れた実用性を特徴としてきた。

2020年12月に登場した現行型は、2025年2月に一部改良を実施。フロントデザインを変更するとともに、パワートレーンを1.2L直列3気筒Z12E型エンジンとマイルドハイブリッドの組み合わせへ刷新した。
しかし、スクープ班が入手した情報によると、2028年前後に登場が予想される次期型では、従来のソリオとは異なる個性をさらに強める可能性がある。
今回スクープ班が制作した予想CGでは、現行型のコンパクトなボディと両側スライドドアを継承しながら、フロントマスクを大胆に変更した。
最大の特徴は、三菱独自のデザインを強調したフロントフェイスだ。
薄型LEDランプと上下に分割したヘッドライトを組み合わせ、大型グリルによって力強さを演出。フロントバンパーには立体的な造形を与え、従来のソリオとは明確に異なる表情を持たせている。
ブラックルーフを組み合わせたスクエアなボディも特徴で、三菱デリカD:5やデリカミニに通じるタフなイメージを強調している。
コンパクトな車体ながら、アウトドアシーンにも似合う力強いスタイリングだ。
次期型では、単なるOEMモデルのデザイン変更にとどまらず、デリカ・シリーズの一員としての商品性をさらに高める方向が考えられる。
日産との共同開発も? スズキOEMからの転換が焦点
次期デリカD:2で注目したいのが、開発体制の行方だ。現行型はスズキからのOEM供給によって成立しているが、三菱は日産との協業も進めている。
両社は軽自動車の共同開発・生産に加え、電動車や商用車など幅広い分野で協力関係を強化してきた。三菱から日産へのPHEVやMPVの供給、日産から三菱へのBEVや商用バンの供給など、商品と技術を相互活用する取り組みも進められている。
さらに日産は、2028年度以降の日本市場に新たなコンパクトファミリーを投入する計画を示している。現時点で、この計画と次期デリカD:2に直接的な関係があることは確認されていない。
しかし、開発効率の向上や電動化への対応が求められるなか、次世代コンパクトカーの開発で協力関係を広げるというシナリオは考えられる。
仮に日産との共同開発が実現すれば、長年続いてきたスズキからのOEM供給という成り立ちが変わる可能性もある。
一方、スズキとの協力関係を継続しながら、外装デザインや装備によって三菱独自の個性を強める方法も残されている。
どちらの方向に進むかによって、次期デリカD:2の商品性は大きく変わることになる。
次世代マイルドハイブリッドを搭載か、燃費性能も進化へ
パワートレーンについては、現行型に採用されている1.2L直列3気筒エンジンとマイルドハイブリッドの進化版が有力候補となる。
現行ソリオでは、Z12E型エンジンとマイルドハイブリッドを組み合わせ、2WD仕様でWLTCモード燃費22.0km/Lを実現している。
次期デリカD:2が引き続きソリオをベースとする場合、エンジンや電動アシストの制御を改良し、燃費性能と実用域での走行性能を高める方向が考えられる。
スクープ班では、次期型の燃費性能について、WLTCモードで23〜25km/L程度を目標とする可能性を予想する。
一方、日産との共同開発に移行する場合には、異なる電動化技術が採用される可能性もある。日産は独自のハイブリッドシステム「e-POWER」を展開しており、コンパクトカーの電動化でも実績を持つ。
ただし、次期デリカD:2へのe-POWER搭載が計画されているという情報は確認されていない。
いずれの方式を採用する場合でも、コンパクトミニバンに求められる燃費性能と扱いやすさを、どこまで進化させられるかが重要になる。
2028年前後に登場か、デリカシリーズの新たな柱となる可能性
次期デリカD:2の登場時期は、2028年前後と予想される。
現行型のコンパクトな車体と両側スライドドアを継承しながら、三菱独自のデザインを強めるのか。それとも日産との協業によって、基本構造から刷新されるのか。
今回の予想CGが示すような、タフで存在感のあるスタイリングが実現すれば、従来のソリオとは異なる魅力を持つモデルへ進化する可能性がある。
三菱は現在、デリカD:5とデリカミニによって、アウトドア志向の強いブランドイメージを確立している。
その中間に位置するコンパクトミニバンとしてデリカD:2の個性を強化できれば、デリカシリーズのラインアップをさらに充実させることにもつながる。
次世代モデルは、単なるフルモデルチェンジにとどまらず、三菱の国内コンパクトカー戦略を占う重要な存在となりそうだ。



