125ccクラスに気になる1台。ありそうで少ないネオクラ系オンオフモデル、AJS・テンペストスクランブラー125

AJS試乗シリーズ第2弾は、オフ車テイストのテンペストスクランブラー125だ。先に試乗したカフェレーサーのキャドウェル125が前後17インチホイールを履くのに対し、こちらはフロント18インチ/リヤ17インチのファットなブロックタイヤを選択。原付二種のスクタンブラーは少ないだけに、刺さる人にはブッ刺さる可能性大だ!

REPORT●大屋雄一(OYA Yuichi)
PHOTO●山田俊輔(YAMADA Shunsuke)
取材協力●カスタムホビーショップ アローズ(https://arrows-hobby.com/)

ディテール解説

エンジンはAJSのヘリテイジシリーズに共通するもので、ベースとなっているのはヤマハのYBR125だ。バランサーを内蔵した124cc空冷SOHC2バルブ単気筒で、始動はセル/キック併用式。ミッションは5段となっている。
マフラーはステンレス製。キャドウェル125と同じリバースコーンタイプのサイレンサーを採用するが、レイアウトをやや水平基調として差別化を図っている。
フロントフォークはφ37mm正立式で、クラシカルなフォークブーツを組み合わせる。ワイヤースポークホイールはフロント18インチ、リヤ17インチで、ブラックのアルミリムを採用。ブレーキは前後ともディスクで、キャリパーはLBN製。前後連動のコンバインドタイプだ。
リヤサスはツインショックで、スプリングはブラック。5段階にプリロードが調整可能となっている。ブロックパターンの標準装着タイヤはケンダ製だ。
テーパーハンドルに別体式のブレースバーを組み合わせ、削り出しのクランプで支持するというモダンなコックピット。樽型グリップは握り心地良好だ。
キャドウェル125と共通の指針式メーター。速度計はkm/hとmphが併記されており、距離計はなく積算計のみ。回転計は10,000rpm以上がレッドゾーンで、AJSのロゴ入りだ。
マルチリフレクターのヘッドライトを採用。フライスクリーンは車体と同色にペイントされる。ハロゲンバルブは12V 35/35Wだ。
テール/ストップランプにLEDを採用。これはナンバー灯も兼ねている。
日本未入荷のテンペストロードスター125と共通の燃料タンク。タンクキャップはモダンなタイプだ。
クロスステッチ風の型押しが施された前後一体型シート。シートレールの左右にグラブバーあり。
オフロードでの泥はけ性と食い付き力に優れるワイドなステップ。

テンペストスクランブラー125 主要諸元

全長 2,080mm
全幅 800mm
全高 1,110mm
ホイールベース 1,370mm
最低地上高 140mm
シート高 780mm
車重 124kg
最高速 90km/h
フロントタイヤ 4.10-18
リアタイヤ 4.60-17
ホイールリム アルミ
リムサイズ フロント18×MT2.50、リア17×MT3.50
ブレーキディスク径 フロントφ300mm、リアφ210mm
エンジン種類 空冷4ストロークOHC単気筒
総排気量 124cc
ボア×ストローク 54mm×54mm
圧縮比 10:1
最高出力 7.4kW(10.1ps)/9,000rpm
最大トルク 9.5Nm/6500rpm
始動方式 セルフ/キック併用式
クラッチ形式 湿式多板式
変速機形式 常時噛合式5段リターン
変速比
 1速 2.643
 2速 1.778
 3速 1.316
 4速 1.045
 5速 0.875
減速比(1次/2次) 3.400/3.214
燃料タンク容量 16ℓ
製造国 中国

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著者プロフィール

大屋雄一 近影

大屋雄一

短大卒業と同時に二輪雑誌業界へ飛び込んで早30年以上。1996年にフリーランス宣言をしたモーターサイクル…