なぜゆえに“200”なのかバーグマン…!? その理由をさぐってみた|スズキ試乗記

これは中途半端! ……ではなく絶妙サイズ。 250でも125でもないバーグマン200/スズキ

海外向けモデルだった“バーグマン”は、シティコミューターに対して熟成市場であるヨーロッパ、そしてビッグスクーターが上級モデルとして扱われるアジア市場で鍛え上げられてきたスズキのグローバルモデル。国内ラインナップに名を連ねるのは“200”ですが、その排気量設定がこれまたイイんです!!

REPORT●青木タカオ(AOKI Takao) PHOTO●山田俊輔(YAMADA Shunsuke)

※2019年07月11日に掲載した記事を再編集したものです。
価格やカラーバリエーションが現在とは異なる場合があります。

軽快感と落ち着きの巧みなバランス

スズキ・バーグマン200

 エンジンは水冷SOHC4バルブ単気筒で、低回転域から力強い。そう感じるのは当然で、なんたってスカイウェイブ250より50kg以上も軽く、走りもスムーズです。
 最高出力は18PS/8000rpmと際立つスペックはありませんが、DOHC4バルブエンジンを搭載していた「スカイウェイブ250タイプM」が26PS/7500rpm、SOHC2バルブの「アドレス125」は9.4PS/7000rpmですから妥当な数値と言えるでしょう。

 フロント13インチ、リア12インチの足まわりは、クイックでありつつ安定感もバランス良くあって、原付二種のような身のこなしの軽さと250ビッグスクーターのような落ち着きを兼ね備える200ccというキャラクターに上手くマッチしています。

 また、150〜155ccスクーターは都市高速ならなんとか行けるという感覚ですが、「バーグマン200」は250ccスクーターに近い巡航力があり、ウインドシールドもトールタイプのため防風効果も侮れません。

 微妙な排気量設定が日常で使うあらゆる場面でメリットをもたらし、実用性の高いモデルとなっています。スズキは昔からバランスを重視し、たとえば650ccのVツインスポーツであったりアドベンチャーであったり、250全盛のなか200のレーサーレプリカやオフロードなどで高く評価されるなど、他メーカーとは異なるクラスで勝負を挑んできました。「バーグマン200」もその好例のひとつと言っていいでしょう。

スズキ・バーグマン200

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著者プロフィール

青木タカオ 近影

青木タカオ

バイク専門誌編集部員を経て、二輪ジャーナリストに転身。最新バイク情報をビギナーの目線に絶えず立ち返…