本家モトコンポとほぼ同サイズ?世界初公開の折り畳み式電動バイク「FELO M-1」、リヤ125幅/7インチの個性派です|大阪・東京モーターサイクルショー2023

モトコンポよりも全長が25mm、全高が50mm、ホイールベースが30mm短いM-1。電動のM-1はモトコンポよりも車体重量が10kgヘビー。モトコンポのホイールは前後とも超小径の8インチだが、M-1は前8インチ・後7インチの異径サイズに設定。
中国の新進電動バイクメーカー「FELO」が「 FUTURE・FUNCTION・FUN」の企業理念のもと、まったく新しいコンセプトの折り畳み式電動バイク「FELO M-1」を世界初公開。中国では4万元で販売中の同車は、ホンダが1981年にリリースした「モトコンポ」を彷彿させる外観が特徴。中国での販売価格は約2万元(1元=19円の換算で約38万円)。国内での発売は2023年の秋くらいを予定。ここではFELOの詳細に加え、モトコンポとのサイズの違いなどをリサーチしてみた。
PHOTO&REPORT●北 秀昭(KITA Hideaki)
FELO https://www.felo.jp/
FELO M-1公式HP https://felo-ev.jp/other/
スピードマスター株式会社(国内総販売代理店) https://felo-ev.jp/

FELO M-1 ※写真はコンセプトモデル

FELO 折り畳み式電動バイク「M-1」コンセプトモデル(FELO-EV OFFICIAL)
マグネシウム製の贅沢なモノコックフレームを採用。ボディサイズは全長1160mm×全幅560mm×全高860mm。ホイールベースは800mm。折り畳んだ状態での全高は583mm。車両重量は45kg。写真はハンドル部を折り畳んだところ。
ホイール径は前8インチ・後7インチの異径サイズに設定。最高速度は35km/h。写真はハンドル部を設置したところ。ステップは折り畳み可能型。
定格出力は国内の原付一種(50ccクラス)に該当する450W。フロント部には手持ち用アームを装備。またマグネシウム製のメインフレーム上部には手持ちしやすいよう、フック形状の“横穴”を導入。

スピードマスター株式会社は2022年11月6日、「FELO Technology(フェローテクノロジ))」社と日本市場における総販売代理契約を締結。FELOが開発した「FW-03」「FW-06」を始め、今後様々な新型車種を展開するとともに、各車両を日本の仕様や道路交通法に適合した仕様に変更していく。

東京モーターサイクルショー2023では、注目のスポーツ電動スクーター「FW-06」に加え、写真のコンセプトモデル「M-1」を展示。M-1は1981年(昭和56年)、ホンダから発売された原付モデル「モトコンポ」を彷彿させる外観が特徴。

モトコンポは1231ccのコンパクトカー「シティ」の搭載用として同時開発された、まったく新しいカテゴリーのトランクバイク。超小型で軽量な車体(全長1185mm、車両重量45Kg)に、49ccで2.5馬力の空冷2サイクルエンジンを搭載。燃料やオイル、バッテリーなどの液洩れ防止機構や、折り畳み式ハンドルやステップなど、トランクバイクとして使い勝手を配慮した設計としているのが特徴だ。

M1はマグネシウム合金のモノコックフレームを採用。モトコンポと同じく、コンパクトカーのトランクにも収納することが可能。出力用のUSB端子も備えており、モバイルバッテリーとしても使用OK。Bluetoothスピーカーやサーチライトなどのモジュールの追加も可能なので、移動手段はもちろん、レジャー・キャンプ・緊急用など幅広い活用が期待できる。

M-1はモトコンポと同じく、ハンドル部分を折り畳んで収納できる仕様に設計。全長はモトコンポよりも25mm短い1160mm、車両重量はモトコンポと同じ45Kg。

電動のM-1をクルマに搭載する場合、ガソリン車と違って燃料やエンジンオイルの漏れがないため、縦・横・斜めなど、自由に置けるのが特徴。愛車へ手軽に、しかも気軽に搭載できるため、出先での移動など様々なシーンで活躍してくれそうだ。

M-1の定格出力は、国内の原付一種(50ccクラス)に該当する450W、最高速度は35km/h。M-1はコンセプトモデル(試作品)だが、すでにヘッドライトやウインカーなどの保安部品を装備済み。中国での販売価格は約2万元(1元=19円の換算で約38万円)。国内での発売は2023年の秋くらいを予定。

「M-1」と「モトコンポ」とのサイズを比較

【M-1】
全長×全幅×全高:1160mm×560mm×860mm
最低地上高:130mm
ホイールベース:800mm
車両重量:45kg
ブレーキ:前ディスク 後ドラム
タイヤサイズ:前3.00-8 後125/60-7

【モトコンポ】
全長×全幅×全高:1185mm×535mm×910mm
最低地上高:90mm
ホイールベース:830mm
車両重量:45kg
ブレーキ:前ドラム 後ドラム
タイヤサイズ:前2.50-8 後2.50-8

M-1はモトコンポよりも全長は25mm、全高は50mm、ホイールベースは30mm短く、本家のモトコンポに比べ、M-1は若干コンパクト。

モトコンポのホイールは前後とも超小径の8インチだが、M-1は前8インチ・後7インチの異径サイズに設定。M-1のリアタイヤは125mm幅のワイドサイズが導入されている。

FELO M-1 フロントブレーキは高性能なディスク式を採用。フロントフォークもポテンシャルの高い正立型を導入。
ホンダ モトコンポ フロントブレーキはシンプルなドラム式。フロントフォークは左側のみスプリングを導入(スプリングのみのオイルダンパー未使用タイプ)した極めて簡素な仕様。

FELO M-1の細部をチェック

ハンドル部を折り畳んだところ。後方スライド式に設計されたシートを裏返しにして、再びセットした状態。詳しくは上記の動画を参照。
ハンドル部を折り畳んだところ。
一般公道に必要なヘッドライト、テールランプ、前後ウインカーも装備済み。
一人乗り用に設定されたシート部分。乗車時はスライド式のシートを後方に引き抜き、裏返しにしてシート部を上向きにして再び取り付けるしくみ。詳しくは上記の動画を参照。
モーターはホイールに直結させたインホイール型を採用。
リアショックはシンプルなシングル式。
ドラムブレーキが導入されたコンパクトなリア周り。リアホイールはフロントよりも1サイズ小径の7インチ。タイヤは125mm幅(125/60-7)のワイドサイズ。

FELO M-1 主要スペック

全長×全幅×全高:1160mm×560mm×860mm
シート高:590mm
最低地上高:130mm
ホイールベース:800mm
車両重量:45kg
最高速度:35km/h
航続距離:40km
モーター定格出力:450W
モーター最大出力:700W
定格トルク:10n・M
ピークトルク:45n・M
バッテリー仕様:48V 20ah
充電時間:5時間
ライトシステム:LED
メーターパネル:LCD
ブレーキ:前ディスク 後ドラム
タイヤサイズ:前3.00-8 後125/60-7

ホンダ モトコンポとは?

「ホンダ モトコンポ」とは、これまでにない新感覚のコンパクトカー「シティ」のリアトランク部にスッポリと収まることをテーマに開発された原付49ccモデル。空冷単気筒2ストロークエンジンに、クラッチ操作を省いた自動遠心式クラッチ(無段変速)を採用。

全長1185mm、乾燥重量42Kg、前後8インチホイールの超コンパクトなボディに加え、小型車にも収納できるよう、ハンドルやステップなど、各部が折り畳み可能な設計になっているのがポイントだ。燃料やオイル、バッテリーなどの液洩れ防止機構も導入済み。

ホンダ モトコンポ 主要諸元

全長×全幅×全高:1185mm×535mm×910mm
シート高:-
最低地上高:90mm
ホイールベース:830mm
車両重量:45kg
エンジン:空冷2サイクル49cc
最高出力:2.5ps/5,000rpm
燃料タンク容量:2.2L
変速機形式:自動遠心クラッチ
ブレーキ:前ドラム 後ドラム
タイヤサイズ:前2.50-8 後2.50-8

キーワードで検索する

著者プロフィール

北 秀昭 近影

北 秀昭