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スクーターのインナーカウルなどに使われることの多い、未塗装樹脂パーツ。
バイクカバーをかけたり、室内保管で紫外線から守ることでパーツの色あせは防げますが、アパート住まいだったり、最寄り駅の駐車場環境によっては、それも難しかったりします。
新品の時は黒くてツヤツヤだった樹脂パーツが、経年劣化で樹脂内の油分が抜けることによって、白くあせたり、まだら模様になってしまうのは、“バイクあるある”の1つでしょう。
今回使用するのはワコーズのスーパーハード。過去に中古バイク販売店での取材時に、納車する前にいつも使っている。と教えてもらい、効果が気になっていたわけです。
今回の主役:WAKO‘S スーパーハード
バンバー、サイドモール、エンジンカバー、窓ガード、フロアパネル、カーボンカバーなどに使用できる樹脂用コート剤。珪素化合物が樹脂表面に硬化皮膜を形成し、色あせした表面を復活させる。容量150ml(実勢価格7000円)。
まずは洗車
コーティングの前に、まずは樹脂表面の汚れと油分しっかりと落とす。
明るい色の樹脂の場合、泥など日常の汚れが染み込んでいることがある。仕上がり時のむらの原因になってしまうのでこの汚れもできるかぎりしっかり落としてあげよう。
付属のスポンジの黒い部分に液体を塗布し、均一に塗り込む。
5分放置したら、きれいな布で拭き取り乾燥させる。塗布後24時間は雨、水がかからないように注意。完全硬化まで1週間かかるので、この期間は洗車不可。なお、薄く伸ばして使うので使用量はアプリオ1台で20ml以下で済みました。
施工前
筆者所有のJOGアプリオ。インナーカウルや駆動系カバーに樹脂パーツが使われていますが、発売から20年経過とあってやっぱり白くあせています。年式相応とも言えますが、やっぱりきれいにしたい。
グローブボックス周辺も白い。/フロアステップ。白く劣化+汚れが溜まっている。/元々は灰色だったサイドモール。色あせに加えてまだら模様も。
施工後
スーパーハードの効果でまるで新品に!とはさすがに言い過ぎですが、グレーのカウルに深みが出て、しっかりとリフレッシュされた感じが伝わります。(一部、ワコーズバリアスコート施工部分あり。詳細は記事末に!)
そして1年4か月後……
青空駐車&月2〜3回の洗車という使い方で、1年4ヶ月ほど経過。塗りたてよりは少し色が明るくなってきましたが、まだ少しコーティング効果が残っている感じ。
1年半以上経過した現在はコーティングが自然と落ちて、施工前と同じ状態に戻りました。1年〜1年半のサイクルで塗り直す、これがベストかも!
スーパーハードと何が違う? バリアスコートも試してみた。
同じワコーズのガラス系コーティング剤、バリアスコートも試してみました。スーパーハードのように、色味が深くなるのではなく、現状の色味のままで一膜コーティングされるような感じ。塗って拭き取るだけなので、こちらの方が手軽に施工できる。
効果はスーパーハードよりも短いようで、スクーターの室外保管の場合、3か月ほどで効果は切れた。
クルマでも試してみた
筆者の自家用車、ホンダ・エレメント(2003年式)も樹脂パーツだらけなので試してみることに。劣化によって現れた白い色あせと、まるで肉割れのような線をなんとかしたいところ。
施工前
施工後
スーパーハードの施工直後。全体的に黒く締まった印象に。ただし、じっくり見るとむらはありますが、それでもいい感じに仕上がりました。なお、使用量は全体(150ml)の半分以下。
施工から1年4か月後……
カーポートで雨風をなんとか凌いぐこと1年4か月。スーパーハードの効果でまだ色あせが抑えられているようにみえます。ここからさらにひと月、ふた月が経過するにつれて、樹脂パーツは急速に劣化しはじめて、施工前の状態に戻ってしまった。
よく見ると、部分的に白い色あせがチラホラ。ただ全体的にはまだスーパーハードの効果は残っている。ディテール写真にいくつも写りこむ細く白い線は雪なので悪しからず。
検証結果 まとめ
・スーパーハードは樹脂パーツに効果大 ・明るい色の樹脂は下処理が大事 ・コーティング効果は青空駐車でも1年以上 ・バイク(ヤマハJOGアプリオ)の使用量は20ml以下=1回あたり約1000円 ・クルマ(ホンダ・エレメント)の使用量は75ml以下=1回あたり約3500円