【秋田県仙北市】バイクで行きたいツーリングスポット|贅沢な高原散策に気分爽快!

今回は東北地方にある「十和田八幡平国立公園」。山と湖と渓流の公園と言われ、みちのくの豊かな自然環境に育まれた景観の美しさは、訪れた人達を魅了する。何度か同地域のツーリング経験がある徳永 茂カメラマンは「天候にさえ恵まれれば、6月以降がベストシーズン」と言う。そんな青空と新緑に包まれた景色をお届けします。

PHOTO●徳永 茂(TOKUNAGA Shigeru)
編集 ●近田 茂(CHIKATA Shigeru)
雲海に浮かぶ岩手山(標高2038m)の幻想的な景色は圧巻。快適なワインディングロードで見返峠を目指す。

今回は秋田と岩手の県境を跨ぐ快適な高原道路。岩手県側からスタートすると東北自動車道の松尾八幡平インターチェンジを出て県道45号線を西へ向かい、23号線を右折すると始まるワインディングロードが「八幡平アスピーテライン」だ。県境の最高地点となる見返峠を超えて27kmほどのワインディングロードが続いている。見返峠には23号線から20kmほどで到着。そこに「八幡平山頂レストハウス」がある。
左折すると県道318号線の「八幡平樹海ラインへと分岐。23号線をそのまま直進すれば大深沢展望台を経て大深温泉や後生掛温泉、そして秋田八幡平スキー場を抜け、やがて北緯40度線モニュメントのある国道341号線に出られる。一方318号線を南下するとすぐに藤七温泉や涼風の滝、そして松川温泉で212号線へ出ると、芭蕉沼や八幡平リゾート各スキー場周辺を抜けて、スタート地点に戻れる。
八幡平山頂レストハウス隣接の見返峠駐車場は1日500円、バイクは100円の有料だが、飲食や土産物屋など、憩いのスペースとしての設備が整えられている。自然環境情報コーナーが設けられ、高山植物や温泉など、八幡平の観光情報が揃えられており、トレッキングなどの観光起点にもなっている。道路の冬季閉鎖解禁当初は、雪の壁に挟まれた「雪の回廊」を走ることもできるそう。また有名な八幡平ドラゴンアイ(鏡沼)へは徒歩15分で行け、雪解け時の神秘的な光景を楽しむこともできる。ちなみに例年だと6月中旬まで楽しめるとか。いずれにせよ山頂レストハウス周囲の景色は壮観。空気の清々しさと心地よい道路に魅了されてしまう。

真っ青な空と緑のコントラスト、やがて秋は紅葉に染まる。

ガードレールもなくすっきりと気持ちの良い岩手県側の道。
廃墟となった松尾鉱山緑ヶ丘アパート跡。
新緑に包まれる岩手県側の風景。

見返峠で一休みがお勧め。トレッキングの起点も。

秋田県仙北市田沢湖田沢(JR花輪線「松尾八幡平」から車で約1時間15分/約30km)

八幡平山頂レストハウスから6月の展望。

見返峠にある八幡平山頂レストハウス駐車場から国立公園八幡平を望む。ツーリング途中の一服にはピッタリのスポット。八幡平アスピーテライン冬季閉鎖期間(11月上旬〜4月中旬)中は休業しているが、春・夏・秋シーズンは通常午前9時〜午後5時まで営業している。
URL:https://www.env.go.jp/park/towada/hachimantai/facilities/facilities_015/index.html

天気に恵まれたことを感謝したくなる。どこも眺望が素晴らしく抜群に気持ち良い。写真右側の建物は、藤七温泉「彩雲荘」。標高1400m(東北最高地)の露天風呂で日帰り入浴(650円)が楽しめる単純硫黄泉があるほか、宿泊施設もある。先ほどの山頂レストハウスから分岐する318号線を約2km南下、岩手県八幡平市側に位置している。写真は八幡平樹海ラインからの眺めだ。URL:http://www.toshichi.com

秋田側の道、清々しい開放的な道路環境も魅力的。
見返峠に近い秋田県側の軽いワインディング。

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著者プロフィール

近田 茂 近影

近田 茂

1953年東京生まれ。1976年日本大学法学部卒業、株式会社三栄書房(現・三栄)に入社しモト・ライダー誌の…