シートより前に荷物を固定できるとバイクで出かけた先でとても便利。スマホをカーナビ代わりに使うならモバイルバッテリーを固定して、いつでも接続させることができるる。小物入れやバッグをくくりつけておけば停車した時、簡単に小物やバッグが取り外せる。何より荷物が絶えず視界に入ることで落下してもすぐに気づくことができるから、安心材料にもなる。大きな荷物を固定するには不向きだが、小さなモノならセンターキャリアに取り付けるのがベスト。そこで今回はダックス125にスペシャルパーツ武川から発売されているセンターキャリアを取り付けてみよう。
センターキャリアを装着する手順は、例によって動画を無料配信しているユーチューブチャンネル、モトチャンプTVで公開している「ダックス125にSP武川のセンターキャリアをつけてみた!」という回の内容をダイジェストにまとめたもの。動画を見ても確認できるので、不安なところがあればぜひ上記リンクへ飛んでほしい。
軽量なアルミ製のセンターキャリアは写真でもわかるようにキャリア本体のほか、フロントとリヤのステー、取り付けボルト、ゴムバンドで構成されている。装着するにはまず、リアステーをシートとともに固定することから始める。シートを止めている2本のボルトを外したら、ステーの向きに注意してシートと共締めするのだ。この時点でボルトは仮止めでいい。
続いてフレームの下にある六角ボルトを外す。のだが、このABSモジュールを固定しているボルトは個体差もあるが非常に固い。単体で外れてくれないことも多く、その場合は周囲のパーツを緩めてあげることで固さが和らぎ作業を続けられるようになる。今回装着する車体も固かったため、以下にその手順を紹介する。
まず車体左側のフレーム下で固定されているブレーキ配管をまとめているブロックをフリーにする。ここはボルトを工具で普通に外せるので、心配せず作業を進めよう。
続いて先ほど緩めようとした六角ボルトの後ろに樹脂製のクリップがある。このクリップは中央をボールペンなどで押し込むことでロックが解除され、手で抜き取ることができる。クリップを外してしまおう。
今度は車体の上から作業する。まずシートを持ち上げてバッテリーボックスのカバーを外す。このカバーは先ほど外したのと同じ樹脂製クリップ2個で固定されているだけなので、同様にボールペンなどで中央を押してロックを解除、手で抜き取る。注意点としてクリップをフレーム内に落としてしまうと救出するのは至難の業となるので、くれぐれも落とさないようにしたい。またフレーム側のクリップは柄が長くバッテリーカバーのものは短いので混合しないようにしたい。
カバーを外したらバッテリーの端子を外して感電を予防する。またバッテリー本体はボックス内でステーにより固定されている。このステーは抜き取ろうと思ってもそのままでは外れないので、車体右側へスライドさせることで抜き取ることが可能になる。ステーを外したらバッテリーを抜き出してしまう。
バッテリーがあった場所の奥を見ると2本の六角ボルトが確認できる。この2本を緩めるのだが、ここでも注意点。この2本のボルトは決して抜き取らないこと。緩めるだけに留めておくのが肝心で、外してしまうと元に戻すのが非常に複雑になる。間違えてボルトを抜き取ってしまうと再び取り付けるためにはエアクリーナーボックスを外さなければならず、作業時間は倍以上かかることになる。
バッテリーボックス奥にあった2本のボルトを緩めると、フレーム下の六角ボルトがスムーズに外せるようになる。上写真の右手で触っているのがABSモジュールの部品で、ここ若干動かすことでボルトを固くしていた原因が解除されるのだ。
ボルトを抜き取ったらフロントステーを装着する。注意点はステーはスロットルワイヤーの上を通すこと。ステーを固定するのは先ほど抜き取ったABSモジュールを固定していたボルトで大丈夫。初めは手でボルトを回して、途中からレンチで回すと間違いがない。またボルトはこの段階で仮止めで構わない。
フロントとリヤのステーが装着できたら、いよいよキャリア本体を取り付ける。まずフレームの上にウエスなどをかけて傷がつかないよう養生しておくことをオススメする。キャリアは4本の付属ボルトで固定するため、作業中に動いてフレームと接触することがあるためだ。この段階でキャリアを止める4本のボルトは仮止めでいい。
キャリアを固定できたらキャリアの向きや位置を調整してフロントとリヤのステーを本締めする。また作業中ほとんどのボルト類を仮止めにしていたのは、同じ工具で締め込むことができるため規程トルクも同じだから。トルクレンチのトルクを一定にしたまますべてのボルト類を締め込むことができるのだ。
すべてのボルト類を締め込み外したパーツを元に戻したらセンターキャリアの装着が完了する。軽量なアルミ製で見栄えも良いのでライトカスタムとしても楽しめることだろう。また付属のゴムバンドを使えば荷物の固定もラクラク。作業の難易度はそれほど高くないので、注意点さえ抑えておけば誰でもDIYで装着できるはず。ぜひチャレンジしてほしい!