【フォーミュラE】マセラティが第5戦東京E-Prixでシーズン初勝利

東京で初開催フォーミュラE「東京E-Prix」でマセラティのマキシミリアン・ギュンターが劇的な勝利【動画】

2023年の第11戦ジャカルタE-Prixでの勝利に続き、ギュンターがマセラティで2勝目を獲得。ドライバーズランキングでは5番手に浮上した。
東京を舞台に史上初開催された公道レースフォーミュラE第5戦「東京E-Prix」において、マセラティ・MSG・レーシングのマキシミリアン・ギュンターが勝利を飾った。
マセラティ・MSG・レーシングのマキシミリアン・ギュンターが、2024年シーズンのFIA フォーミュラE 世界選手権第5戦「東京E-Prix」において優勝を飾った。東京E-Prixは日本初開催のフォーミュラEイベントであり、史上初めて東京・有明の公道を使用している。

Maserati Tipo Folgore

予選デュエルに進出し、2番グリッドを確保

前戦サンパウロE-Prixでの好調をキープしたまま東京に入ったギュンンターは、予選デュエルに進出し、日産のローランドに敗れたものの、2番手グリッドを確保した。
前戦サンパウロE-Prixでの好調をキープしたまま東京に入ったギュンンターは、予選デュエルに進出し、日産のローランドに敗れたものの、2番手グリッドを確保した。

2023年シーズンからマセラティ・MSG・レーシングに加入したギュンターは、2週間前の第4戦サンパウロE-Prixにおいて最下位スタートから9位に入賞。その好調さを維持したまま東京でのレースウイークを迎え、プラクティスの段階から競争力のあるペースを示し、FP1とFP2で3番手につけた。

予選でもそのパフォーマンスを最大限に発揮し、ギュンターはグループBでトップタイムを記録してデュエルステージへの進出。準々決勝でポルシェのパスカル・ウェーレインを破り、準決勝でERT・フォーミュラEチームのセルジオ・セッテ・カマラに勝利し、決勝進出を果たした。

予選のファイナルでは日産のオリバー・ローランドを相手に力強いパフォーマンスを見せたが、わずか0秒021差でポールポジションを逃し、2番手グリッドを確保。一方、チームメイトのユアン・ダルバラは、フォーミュラEキャリア5戦目の予選を17番手で終えている。

幾度となくオーバーテイクを披露

ポールポジションからスタートした日産のローランド、豊富な経験を持つマヒンドラのモルタラと激しいバトルを展開したギュンターは、アタックモードを戦略的に活用し、見事トップフィニッシュを果たした。
ポールポジションからスタートした日産のローランド、豊富な経験を持つマヒンドラのモルタラと激しいバトルを展開したギュンターは、アタックモードを戦略的に活用し、見事トップフィニッシュを果たした。

3月30日の決勝レース、イン側の荒れた路面からのスタートとなったギュンターは、マヒンドラ・レーシングのエドアルド・モルタラに2位を奪われてしまう。ギュンターはアタックモード戦略を有効活用し、前を走るモルタラとローランドをオーバーテイクしてトップに浮上。14周目に最初のアクティベーション(ドライバーはサーキットに設置されたアクティベーションゾーンを通過しなければならない)を実施する。

3番手でコースに復帰したギュンターは、アタックモードで得たパワーを生かしてコース上でモルタラをオーバーテイクし、前を行くローランドを追いかける。20周目、アクシデントによるデブリ(パーツの破片)の除去のため、セーフティカーを導入。レースは22周目まで中断を余儀なくされた。

リスタート後にトップ争いを再開したギュンターは、25周目にローランドのオーバーテイクに成功。ポジションを犠牲にすることなく、最後のアタックモードに入るのに十分なギャップを築いた。レース終盤には激しいプレッシャーを受けながらも、チェッカーフラッグまでリードを守りきり、自身のフォーミュラEのキャリアにおける5度目の勝利、そしてマセラティにとっては2023年の参戦以来2勝目を挙げた。

チームメイトのダルバラは好調なスタートを切ったものの、レース序盤にDSペンスキーのジャン-エリック・ベルニュに追突されてダメージを負い、18位でレースを終えた。

マセラティで2勝目を挙げたギュンター

東京を舞台に史上初開催された公道レースフォーミュラE第5戦「東京E-Prix」において、マセラティ・MSG・レーシングのマキシミリアン・ギュンターが勝利を飾った。
2023年の第11戦ジャカルタE-Prixでの勝利に続き、ギュンターがマセラティで2勝目を獲得。ドライバーズランキングでは5番手に浮上した。

東京初開催の歴史的レースで勝利を手にしたギュンターは次のように喜びを語った。

「信じられないような週末でした。僕たちはすべてのセッションでトップ3に入り、ポールポジションは目前にありました。マシンのフィーリングも良く、チームとしてもここ数週間で良いステップを踏んできました。サンパウロ以来、僕たちには本当にどんどんペースが上がってきている事を実感しています。今日はそれを勝利につなげることができました」

「レースでは様々なエネルギーマネジメントが必要でしたが、その戦略を完璧に実行し、やるべきことはすべてやり遂げました。フォーミュラE初開催の東京で優勝できたことは素晴らしいことだし、本当に誇りに思います。この瞬間を思い切り満喫したいですね」

48ポイントを積み上げたギュンターは、ドライバーズ選手権で5番手に浮上。マセラティ・MSG・レーシングはチームズ選手権において、エンビジョン・レーシングを追い抜き、7番手へとポジションを上げている。マセラティ・MSG・レーシングのチーフエンジニアを務めるシリル・ブレは、次のようにレースを振り返った。

「例えようもないほど素晴らしい内容のレースになりました。この結果は、チームとしての何ヵ月にもわたるハードワークの成果です。今日は綿密に計画された戦略を実行し、アグレッシブに攻めようと決めていました。表彰台に甘んじるのではなく、優勝を目指してプッシュすることを選択したのです」

「ユアンは不運にもレース序盤で勝機を失ってしまいましたが、彼はいま学習しているところですし、順調に進歩を続けています。 異なる4つのサーキットで5つのレースを戦い、今シーズンはここまで大きな期待と可能性を見せてきました。我々のパッケージであれば、ほぼ毎レースで競争力を発揮できるとわかっていますし、それがチーム全員の大きなモチベーションになっています。今年はさらに素晴らしい結果を達成できると確信しています」

フォーミュラE「東京E-Prix」を動画でチェック!

「東京E-Prix」にスペシャルカラーを纏って出走する「99X エレクトリック」。

東京E-Prixにスペシャルカラーを纏った「99X エレクトリック」がアピールするポルシェとタグ・ホイヤーの関係

3月30日に決勝レースが開催される、ABB FIAフォーミュラE世界選手権第5戦「東京E-Prix」。鮮やかな専用デザインを纏った「ポルシェ 99X エレクトリック」をパスカル・ウェーレインとアントニオ・フェリックス・ダ・コスタがドライブし、東京・有明の市街地コースに挑む。

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